こちらの記事で、SNS広告から自社サイトやLP(ランディングページ)へ集客をする方法について平野由梨子さんにインタビューさせていただきました。その中で印象的だった、平野さんのアドバイスは「集客方法の最適化と誘導先ページの設計は表裏一体。どちらが欠けても効果的なマーケティング施策として成立しない」ということでした。
そこで今回は、効果的な集客のポイントと合わせて読んでほしい続編記事!LP(ランディングページ)設計のポイントについてご紹介していきます。
教えてくれたのはこの人!
株式会社EQREA 代表・ 平野 由梨子
女性向けのSNS運用とEC運用を中心とするデジタルマーケティング支援事業を展開。プロジェクトの目的から逆算して現場の運用に戦略的に落とし込み、伴走する支援体制を提供。大手企業のSNSでは1年で3万人のフォロワー増加、EC領域では追加予算無しで1年間で売上数千万円UPなどの実績あり。
目次
LP(ランディングページ)とは?
LP(ランディングページ)とは、Googleなどの検索エンジンで検索した時、WEB広告をクリックした時に、最初に誘導するWebページのことを指します。LPを訪れたユーザーを最終目的であるアクション(例:資料請求、問い合わせ、購入など)につなげることに特化しており、ページの作り方によってアクションの獲得(CV・コンバージョンの獲得)に大きな差を産むことがあります。
平野さんコメント
WebサイトやECサイトには複数の商品・サービスが掲載されていますが、LPは原則1商品に対して1ページです。新商品・サービスのリリース時や、キャンペーン実施時などに、既存サイトとは別に特設されることが多いです。
また、WebサイトやECは複数ページで構成されており、ユーザーが自由にコンテンツを回遊できる設計になっているのに対し、LPは最終目的となるアクションに向かって一直線に誘導していくため、縦長の1ページで構成されます。
集客後、ユーザーがアクションを起こしたくなるLPとは?
ファーストビューにユーザーが欲しい情報があるか
ファーストビューとは、その名の通り、ユーザーがLPにアクセスした際、スクロールせずに画面に表示される部分のことです。ユーザーの興味喚起をする最も大切なエリアですので、画像やキャッチコピーの選定は慎重に行います。
その商品・サービスを購入することで、どんな課題が解決され、どんなメリットがもたらされるのかをなるべく端的に表すようにしましょう。
ファーストビューに全ての情報を詰め込もうとするのは禁物。情報が整理されておらず、ゴチャゴチャした印象のLPでは、ユーザーが離脱してしまいます。複数ある強みのうち、ユーザーが最もメリットを感じてもらえるであろうポイントを大きく打ち出し、それ以外のポイントは、ページ下部に配置するなど、優先度を決めてページ構成をすると良いと思います。
パッとみて競合他社との比較検討ができるか
競合他社の商品・サービスとの差別化ポイントもLP上で訴求すべきポイントです。
LPで競合他社商品との比較によく使われるのがチャートです。コーポレートサイトやECサイトではあまり使われる手法ではありませんが、1ページという限られたLPの中で、わかりやすく自社のメリットを伝えることができるので、活用されることが多いです。
商品・サービスが信頼性を訴求できているか
「お客様の声」「導入事例」「実績」「権威者のお墨付き」など、客観的なファクトを活用し、ユーザーの信頼を獲得することも大切です。
飽きずに読み進められるメリハリ
情報量が多くても、意外とスルスルと最後まで閲覧できてしまうLPもあります。画像やイラストを適度に配置し、読みやすいテキスト量・フォントサイズを探りながら設計します。
CTAボタンを程よく、いつでもアクションに移せる設計
要所要所に、CTA(Call To Actionの略。ユーザーの行動喚起するボタン等のこと)を散りばめ、CV(コンバージョン)につなげます。
このCTAボタンのクリック率を計測しておくと、LP全体の何%を読了したのかを図る目安にもなりますので、必ず計測タグを設置しましょう。
LPへ集客するターゲット像は必ず明確化する
上記のようなポイントをおさえたLPを設計するためには、ターゲット像が明確に描けていることが重要です。性別・年代などの基本情報だけでなく、具体的な人となりが思い描けるぐらいの詳細を仮設定(ペルソナ設計)しておきましょう。
そのペルソナなら、どんなシーンでその商品を欲しいと思うか、どんなデザインのページなら魅力的に感じるか、などペルソナの視点で判断することで、作り手よがりのLPになることを防ぐことができます。
LPは「改善を前提」に公開する
「LPを作ったら、後は集客まかせ」という考え方ではなく、LP公開後も集客をしながらチューニングを行い、より効果の高いLPへと最適化(LPO)していく心構えが大切と平野さんは語ります。
最初から、ユーザーにぴったり刺さるコンテンツや見せ方を見抜くことは難しいものです。
企業側がどう伝えたいかと、買う側がどう見みたいかの2点には必ずギャップがあるので、その落とし所を探りつつ、CV(コンバージョン)につながるLPになっているかどうか、実際にLPを公開し集客をしながら振り返り、LPを改善していくことが成功のポイントです。
本当のユーザー視点を知るには、実際のユーザーに聞くべし
LPを見直す上で、まっさらなユーザー視点に立つことはシンプルですが、ものすごく重要です。
ユーザーにとって十分メリットだと感じられる強みも、自社では当たり前のことと見なされ、コンテンツとして注目されることなく埋もれてしまっていることもよくあります。自社の商材に長く関わっていると、客観的視点が薄れてしまうことは自然なことですが、なるべく意識的にユーザーの立場に立つよう心がけましょう。
それでも判断に迷うときは、実際のユーザーにヒアリングをするのが一番です。
LPを見直す際に役立つツールは?
LP上のマウスの動きやスクロール、離脱などユーザーの行動を可視化できるヒートマップツールを導入することで、LP改善の手がかりを見つけられるといいます。
ヒートマップツールには無料・有料を含め様々なものがあります。個人的には、まず無料ツールをおすすめしますが、集客の規模によって有料ツールを提案することもあります。
ツールから得られるデータが意味することを理解し、その分析結果を踏まえて改善施策に落とし込むというフローをタイムリーに進行するには、ある程度の知識と経験が必要になります。有料版ツールを導入する際は、コンサルティングも含めたサービスを提供している場合もありますので、相談してみると良いでしょう。
LP制作から運用まで、どんな外部委託先があるのか
このように、「LPの設計・公開 → 集客 → LPの改善」という一連の流れに、実績のある外部パートナーを起用することで、より早く効果の出るLP運用につなげることができます。ここからは、代表的な委託先をご紹介していきます。
制作会社(制作のみ)
まずは、LPの設計・制作を請け負う制作会社です。
コーポレートサイトやECサイトととは勝手が異なるLP制作。過去実績の多い制作会社を選定することをおすすめします。
すでに自社サイトの運用をお願いしている制作会社に合わせて依頼するケースも多いかもしれませんが、LP制作の実績があるかどうか、改めて確認をしてから発注するとよいでしょう。
制作会社(制作+運用)
制作会社の多くは、ページ制作だけでなく公開後の運用も対応可能です。LP改善のための更新作業(運用)もタイムリーに行っていく必要があるので、外部委託時に確認をしましょう。
LPは公開後の最適化が必要不可欠です。LP公開後、定期的に振り返りを行い、洗い出した改善点の中から優先度をつけて制作の実務を請け負ってもらえます。
社内の制作体制だけでは対応しきれない場合の外部委託先としておすすめです。
LPO*コンサルティング
(*LPO:ランディングページ最適化)
前述の通り、ツール導入とセットでコンサルティングをするパターンやコンサルティングのみを行うパターンがあります。
コンサルタントに指摘された改善点を実際にサイトに反映できて初めて、サービスを活用できたと言えるので、自社の制作体制に見合ったコンサルティングかどうかの見極めも大切です。毎月レポートが届いて改善点が山積みなのに、着手できるのはそのごく一部、という状態ではもったいないと思います。
さいごに
LPを活用した集客は、「つくったら待つだけ」という単純なものではなく、こまめな振り返りと運用が必要な施策です。
「LPを改善したくても時間が足りない」「何から着手すればいいかわからない」という場合は、お気軽にディレクターバンクへご相談ください。経験豊富なディレクターが、LP制作・運用から集客まで御社の課題解決に必要なソリューションをご提案いたします。
合わせて読みたい!LPへの集客に関する記事はこちら
Webマーケティング視点で成果を出すためのLPを制作します
ディレクターバンク(株)のLP制作では、現状課題をヒアリングさせていただいた上で、LPのコンテンツ企画・制作から、公開後の広告運用、LP修正対応まで、LPで成果を出すための必要なサポートをワンストップで提供させていただきます。