自社のWebサイトを運営する中で、競合となるWebサイトと様々な比較検討を行いたい場合、Webサイトの分析ツールを活用して競合サイトの調査を行なうことができます。
分析ツールと言っても、自社のWebサイトを改善するために利用しているSEO対策ツールの中で競合サイトとの比較を行なうことができる場合もあれば、ブラウザ上でURLを入力だけでそのサイトの詳しい状況を調べられるものもあります。
また調査可能なデータは、ページビュー(PV)などの基本情報だけではなく、検索順位やSEO対策の状況、運用しているサーバーまで多岐に渡ります。
今回は競合調査ツールをお探しの担当者に向けて、競合サイトの状態を調査する上で参考となる分析ツールを11サービスご紹介します。無料で使えるツールだけではなく、より高機能な有料ツールも紹介しているので、自社のWebサイトの課題を見出す手段の一つとして参考にしてください。
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競合サイトのアクセス数を知りたい
競合サイトとの比較と始めるにあたりまず把握したいのは、競合サイトが現在どのくらいのアクセスを集めているかという情報になります。多くのサイトはページビュー(PV)数などの情報を公開していないため、アクセス数を調べることができる分析ツールを利用します。なお、これらのサービスは独自のモニターなどから情報を集めて掲載しているため、正確な数値ではないことがあります。あくまで参考情報として利用してください。
1.Similar Web
「SimilarWeb」は最も簡単に競合サイトのアクセス数などを調査を行えるツールです。調査したい競合サイトのURLを入力するだけで、直近の月間アクセス数やトラフィック流入元などの情報を確認することができます。
また、有料プランに登録することで長期間のデータを閲覧したり、複数サイトの比較などを行なうことができます。
2.Dockpit
これまで「eMark+」というサービス名称で展開されていたサービスが進化し、2020年10月に「Dockpit」という新しいサービスとして開始されています。
明確に許諾を得た国内250万人規模の消費者モニター会員のWeb行動ログデータを活用して自社や競合サイトの情報を閲覧することが可能です。
また、Chromeのブラウザ拡張機能で「Dockpit Lite」をインストールすると、閲覧している競合サイトのユーザー数などを調査することができます。
有料ツールですが、無料版に登録することで競合分析を含めた一部の機能を利用することができます。
競合サイトの検索順位を調査したい
競合サイトのアクセス数を把握したところで次に必要なのは、検索順位の調査です。特定のキーワードにおいて、自社の順位と競合サイトの順位を比較し、どのキーワードで自社のページの検索順位を上げるかについて検討することは非常に重要です。
3.GRC
「GRC」はWindowsに対応した検索順位のチェックツールとなります。(MacでもBootCampやリモートデスクトップサービスなどを経由すれば利用可能です)
あらかじめ検索キーワードと自社および競合サイトを登録すればボタン1つまたは起動のタイミングで最大無制限(*1)の検索順位の調査が可能で、その推移をグラフ化して表示することができます。
(*1ライセンスプランにより異なり、最も低額であるベーシックプラン=月495円の場合URLの数は最大5件、検索項目数は最大500項目)
4.集客職人
「集客職人」はクラウド型のSEO対策ツールとなっており、自身のSEO対策と合わせて、競合サイトの分析を行なうことができます。WordPressやWixなど主要CMSに対応しており、ローカルSEO(地域ごとのSEO)対策に強みを持っているサービスです。
6ヶ月35,880円(ひと月あたり5,980円)からの契約となりますが、最初の1ヶ月は無料期間となっているので、6ヶ月契約の場合は合計7ヶ月利用することが可能です。
5.Gyro-n SEO
「Gyro-n SEO」はSEO対策ツールとして定番のクラウド型サービスです。無料で利用する場合も最大10件検索キーワードを登録することが可能です。
自社サイトだけでなく、競合サイトや検索上位サイトの分析も可能で、検索順位の結果は毎日夜間に収集してデータ化するため、朝業務を開始するタイミングで最新の情報に更新されています。
競合サイトのSEO対策を知りたい
検索順位を上げるために実施しているSEO対策について、競合サイトがどのような設定を行っているかを把握するためのツールも存在します。
6.SEOチェキ
URLを入力するだけで
- title、description、h1タグの情報
- 内部リンク、外部リンクの数
- ホストサーバー
- ドメイン取得年月日
- 検索順位(キーワードを追加入力)
などを調べることができます。
トップページだけではなく、個別記事ページのURLを入力してタグの設定などを調査すると、新たな知見が発見できることがあるのではないでしょうか。
競合サイトがどの広告配信プラットフォームを利用しているか知りたい
7.GHOSTERY
「GHOSTERY」はブラウザ拡張機能として、広告ブロッキング機能などを有しています。つまりこの機能を活用すれば、競合サイトがどのような広告配信プラットフォームを利用しているかを把握することができます。
競合サイトが利用しているCMSやプラグインを知りたい
8.built with
URLを入力すると
- どんなCMSを利用しているか
- どんなSNSのプラグインを利用しているか
- アクセス解析ツールは何を使用しているか
などを調べることができます。
米国built with社が提供しており、英語のWebサービスとなっていますが、無料で利用する範囲内においてもロゴなどで判断すればどのサービスを利用しているかをつかむことが可能です。
また、Chromeではアドオン(機能拡張ツール)を配布しており、インストールすると閲覧しているサイトの情報を簡単に表示させることができます。
競合サイトの品質やサーバーパフォーマンスについて知りたい
主に自社のページの現状分析として利用されている分析ツールも、競合サイトのURLを入力することで採点結果などを得ることができ、自社サイトの改善点を検討するために利用することができます。
9.Website Grader
「Website Grader」はHubSpotが提供しているホームページ採点ツールとなります。無料で利用することができ、評価してほしいURLとメールアドレスを入力すると、評価結果がメールで送られてきます。
「パフォーマンス」「モバイル対応」「SEO」「セキュリティ」の4項目においてそれぞれ点数かされ、改善のためのアドバイスを受けることができます。
10.PageSpeed Insights
Googleが提供する「PageSpeed Insights」は無料で利用できます。特定のURLを入力することで閲覧速度などを調査することができます。パフォーマンスを100点満点で採点し、表示速度を上げるために必要な改善点を診断されます。
自社サイトの調査として利用する企業は多いですが、競合サイトを診断して自社との比較に用いることも有効です。
11.GTmetrix
「GTmetrix」はWebサイトの速度を評価し、改善点を促すサービスです。
会員登録を行なうことにより、世界各都市の中からロケーションを選択するとアクセスの遅延がないかなどを調べられます。
また、毎日、毎週または毎月データを収集してデータベース化し、結果がグラフなどで表示されるという点が、「PageSpeed Insights」との相違点です。
まとめ
競合調査を行なう上で、登録不要で利用できるサービスは無料かつ気軽に調査できる反面、データを自分でまとめる必要がある、自動化が難しい、検索順位を調査する際の一度にできるキーワード数が少ないなどのデメリットもあります。
より精度を上げるためには、検索順位を調査するキーワードをより多く登録できたり、定期的かつ自動的に結果レポートが作成されるなど、有料ツールを利用するメリットは十分あると考えています。
海外企業のライセンス契約などの場合、支払いがドル決済であったり、支払方法が限られるケースもあるので、まずは日本企業が提供しているSEO対策ツールなどから利用してみてはいかがでしょうか。
ディレクターバンクでは競合調査以外にも様々なお悩みを解決する専門のWebマーケティングディレクターが多数在籍しておりますので、お困りのことがありましたら是非一度ご相談ください。
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