BtoB企業のオウンドメディア最新事例20選!|2024年8月版

こんな課題をお持ちのWebマーケティング担当者向けの記事です

BtoB企業でこれからコンテンツマーケティングを始めたい、またはコンテンツマーケティングで思うように成果が出ないことに悩んでいる企業のWebマーケティング担当者の以下の課題にお答えする記事です。

  • 最近のBtoB向けオウンドメディアの特徴を知りたい
  • 参考にできるBtoB向けオウンドメディアの事例を知りたい

この記事ではBtoB企業がオウンドメディアを運営する目的、最近のBtoB向けオウンドメディアの特徴、BtoB向けオウンドメディアのおすすめ事例20選を紹介します。

BtoBコンテンツマーケティングについての概要はこちらのページもご覧ください。

BtoB企業がオウンドメディアを運営する目的とは?

BtoB企業がオウンドメディアを運営する目的は大きく分けて以下の3点があります。

  • 認知獲得
  • リード獲得
  • ブランディング

オウンドメディアを運営することで、BtoB企業は自社の商材やサービスに関する情報を発信し、ターゲットとなる企業や顧客層にアピールすることができます。その場合、検索エンジンで上位表示されることは重要で、ターゲット顧客が検索エンジンを通じて自社サイトに訪問しやすくなります。これにより、自社や自社商材の認知度が自然に向上します。

また、潜在的な見込み顧客に自社Webサイトの存在を知ってもらい、メルマガ登録やホワイトペーパーなどの資料ダウンロードに繋げることで、今後のマーケティング活動につながる「リード」を獲得することも可能です。

オウンドメディアを運営し、多くのアクセスを集めることで、「この企業はこの分野について詳しい」というブランディング効果もあります。

最近のBtoB企業のオウンドメディアの特徴

リードを獲得したい中小企業が数多く参入

オウンドメディアを運営するメリットとして、時間や場所に捉われないことやマーケティングにおける長期的な資産となる点が挙げられます。

全国に営業スタッフを用意することが難しい中小企業や、長期的なコストパフォーマンスを重視する中小企業にとっては、オウンドメディアが魅力的な選択肢となります。

また、質の高いコンテンツを提供し、検索エンジンで上位表示されることで大手企業と遜色のない認知を獲得することも可能です。

ウェビナーの集客手段として活用

オンライン会議ツールが普及したことに伴い、自社で無料オンラインセミナー(ウェビナー)を開催するBtoB企業が増加しています。

ウェビナーは全国の見込み顧客を集客することが可能で、自社への信頼感や親近感が高まる効果もあるため、効率的にマーケティングできる観点からも導入する企業が増えています。

オウンドメディアを運営し、記事コンテンツなどと併せてウェビナー情報を掲載することで、広告費などの集客コストをかけずに集客することができます。

運用代行を活用した運用体制構築

社内の人員だけでオウンドメディアを運用しても、思うようにアクセスが増えない、商談に繋がらないなどの理由で、構築から運用までをオウンドメディア運用を支援する企業に委託するケースが増えています。

構築費用や運用コストはかかるものの、サイト構築から記事制作までを全て外部に委託すれば、定期的な効果測定と振り返りミーティングへの参加など、社内の人的工数を最少化することが可能です。

また、長期的に運用する中で「記事を書くネタがない」「ペルソナが合っているかわからない」などで担当者が悩むこともなくなります。

認知獲得型BtoB向けオウンドメディア事例10選

オウンドメディアを運用する目的には見込み顧客に向けた認知の獲得を目的とする場合と、リード獲得に直結させる場合があります。

上場企業など知名度がある会社でもコーポレートサイトとは別に、事業の認知獲得やブランディングを目的としたオウンドメディアを展開するケースが多くみられます。

SHIMADZU TODAY

島津today

「SHIMADZU TODAY」は1875年に創立された島津製作所が運営するオウンドメディアです。

活躍する社員の紹介や様々な社会貢献活動を通じて島津製作所の「今日」を記事形式で紹介しています。

自社が保有するテクノロジーだけではなくサステナビリティや文化・スポーツのジャンルの記事も掲載しています。

運営会社:株式会社島津製作所

「SHIMADZU TODAY」のWebサイトはこちら

DSPACE

DSPACE

「DSPACE」は宇宙をテーマとしたオウンドメディアです。

三菱電機がJAXAなどと連携して進めている宇宙に関するプロジェクトに関する座談会や、生命の起源など様々な宇宙に関する情報を発信しています。

人工衛星などが同社の事業領域に含まれており、あまり認知されていない自社と宇宙領域との関わりを伝えることが目的のWebサイトになっていると思われます。

運営会社:三菱電機株式会社

「DSPACE」のWebサイトはこちら

CADJapan.com

CADJapan

「CADJapan.com」はCAD(PCによる設計支援)に関する情報を発信している大塚商会のオウンドメディアです。

大塚商会は1984年以来CADに関する受託ビジネスやスクール経営を通じてCADを学びたいビジネスパーソンの教育支援をしています。

大塚商会は様々な事業内容を展開していますが、CADビジネスにおける自社の存在感を高める効果があります。

運営会社:大塚商会株式会社

「CAD Japan.com」のWebサイトはこちら

ばね探訪

ばね探訪

「ばね探訪」は東海バネ工業というバネの製造販売を行なっている企業が運営しているオウンドメディアです。

世界中のものづくりに携わる職人を紹介することで自社の製品が世界中で活躍していることをアピールすることを目的として運営されています。

運営会社:東海バネ工業株式会社

「ばね探訪」のWebサイトはこちら

会議HACK!

会議Hack!

「会議HACK!」は国内最大級の貸会議室検索サービス「会議室.com」を提供する会社が運営するオウンドメディアです。

このオウンドメディアでは会議の効率を上げるノウハウや会議室を借りてイベントやセミナーを開く担当者に向けた情報提供をしています。

ビジネスにおいて必要不可欠な「会議」をテーマにした様々な情報を発信し、オウンドメディアの読者に自社のサービスを知ってもらう効果があります。

運営会社:アスノシステム株式会社

「会議HACK!」のWebサイトはこちら

Chaimemo

Chaimemo

「Chaimemo」は中国国内のWebマーケティングに関する情報やインバウンドビジネスに興味がある企業に向けた中国人向け商品開発などに参考になる情報を提供しているオウンドメディアです。

運営会社はインターネットビジネスについて中国を含む海外展開を行なっており、中国独自のマーケティング情報を発信しています。

中国国内の情報を日本語で受け取りたい会社や今後インバウンド観光客が増加する際にビジネスチャンスを掴みたい企業にオススメです。

近年海外旅行客が減少していたためか現在更新が停止していますが、今後再開される可能性もあります。

運営会社:株式会社フルスピード

「Chaimemo」のWebサイトはこちら

Kai House Club

カイハウスクラブ

「Kai House Club」は貝印が運営する会員制のサービスWebサイトです。

料理教室を運営する料理家と、自治体や企業との間を繋げることを目的に運営されています。

料理教室の開き方や料理のレシピを掲載しつつ、料理教室と連携したい企業との間に貝印が立つことでマーケティング活動のサポートを行なっています。

運営会社:貝印

「Kai House Club」のWebサイトはこちら

ご贔屓ナビ

ご贔屓ナビ

「ご贔屓ナビ」は飲食店の常連客が増やすためのノウハウを提供するオウンドメディアです。

業務用洗剤メーカーである花王のグループ企業が様々な飲食店との関係を元に得た顧客獲得方法や売上アップ、経費削減コツなどをまとめています。

運営会社:花王プロフェッショナル・サービス株式会社

「ご贔屓ナビ」のWebサイトはこちら

Bright

Bright(日機装)

「Bright」は工業、航空、医療など様々な分野で専門機器の製造販売を行なっている日機装株式会社によるオウンドメディアです。

製造現場で働く社員の紹介や最新技術に関するコラム、社内活動などを紹介しながら、通常見ることができない企業の裏側を紹介して自社の認知獲得につながっています。

また、事業内容をわかりやすく紹介するオウンドメディアを運営することで、採用活動や投資家向け広報としても効果を発揮します。

運営会社:日機装株式会社

「Bright」のWebサイトはこちら

Innovation for new hope

Innovation for new hope(アステラス)

「Innovation for new hope」は製薬会社のアステラス製薬が運営するオウンドメディアです。

このWebサイトは「日本で最先端の治療法が1日でも早く、継続して届く社会の実現」を目指すプロジェクトとして運営されており、活動報告や学習コンテンツなどを提供して連携する企業、大学、専門家、患者団体などを募集しています。

運営会社:アステラス製薬株式会社

「Innovation for new hope」のWebサイトはこちら

リード獲得型BtoB向けオウンドメディア事例10選

弁護士ドットコムニュース

弁護士ドットコム

弁護士ドットコムニュースは日常に潜む様々な法律に関わる話題について弁護士が解説する記事を掲載しているメディアです。

記事内容に弁護士の監修が入っていれば記事の最後に弁護士が所属する事務所のホームページなどを掲載しており、直接問い合わせることが可能です。

記事内容に弁護士の監修が入ることにより権威性の点で検索エンジンの評価を得ることができ、検索結果で上位表示されやすくなっています。

運営会社:弁護士ドットコム株式会社

「弁護士ドットコムニュース」のWebサイトはこちら

ホップステップきとみちゃん

きとみちゃん

「ホップステップきとみちゃん」はサイボウズが提供している「kintone(キントーン)」に関する漫画を活用したメディアになっています。

Kintoneのサービス内容を漫画化したコンテンツが中心で、業種や課題を選択するとホワイトペーパーに相当するファイルをダウンロードすることができます。

より詳しい情報を知りたい場合は企業の担当者情報を入力する形になっています。

運営会社:サイボウズ株式会社

「ホップステップきとみちゃん」のWebサイトはこちら

トレンドマイクロセキュリティブログ

トレンドマイクロ

「トレンドマイクロセキュリティブログ」は企業のセキュリティ担当者向けにセキュリティに関する詳しい情報や最新情報を配信しています。

このようなセキュリティ情報を配信することで法人向けセキュリティサービスの販売に繋げるもので、メルマガの登録者にウェビナーなどの案内も発信しています。

運営会社:トレンドマイクロ株式会社

「トレンドマイクロセキュリティブログ」のWebサイトはこちら

HubSpotコミュニティー

HubSpotコミュニティー

「HubSpotコミュニティー」はアメリカのMAツール「HubSpot」に興味がある日本のビジネスパーソン向けに作られたコミュニティです。

このコミュニティは日本語で利用することができ、コミュニティに参加することでユーザー同士でHubSpotに関する相談をしたり、HubSpotに関するセミナーの情報なども取得することができます。

運営会社:HubSpotJapan株式会社

「HubSpotコミュニティー」のWebサイトはこちら

経理プラス

経理プラス

「経理プラス」は経理担当者にとって有益な情報が掲載されている、株式会社ラクス運営のオウンドメディアになります。

同社は企業の精算や請求書発行などを簡略化するシステムを販売しており、自社のサービスの販促や、資料ダウンロードを介したリードの獲得につなげています。

運営会社:株式会社ラクス

「経理プラス」のWebサイトはこちら

ソニーIoTコラム

「ソニーIoTコラム」はソニーグループで製造販売しているスマートホームなどのIoT機器に関する情報をまとめたWebサイトです。

製品に関する情報や導入事例に加え、IoTの基本に関するコラムや自治体向けに開催されたウェビナーのレポートなどが掲載されています。

このWebサイトはソニーグループのIoT製品に関する情報がまとまって掲載されており、IoT専用の問い合わせ窓口が設置してあります。

運営会社:ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社

「ソニーIoTコラム」のWebサイトはこちら

営業DX Handbook

営業DX Handbook

「営業DX Handbook」は名刺管理システムなどを販売するSansan株式会社が運営するオウンドメディアです。

紙媒体で運用されている業務フローをデジタル化することを企業ミッションとしており、このWebサイトでは営業、マーケティング業務に役立つコラムや、ダウンロード資料を掲載しています。

運営会社:Sansan株式会社

「営業DX Handbook」のWebサイトはこちら

経営ハッカー

経営ハッカー(freee)

「経営ハッカー」はクラウド会計ソフトを提供しているfreee株式会社が運営するオウンドメディアです。

会社設立や経営・財務など、中小企業の経営者が興味をもつテーマに関するコラムや経営者インタビューなど、経営に特化した記事を発信しています。

また、法人だけでなく同じく見込み顧客の対象となる個人事業主に向けても確定申告の方法や経理の基礎知識なども掲載しています。

運営:freee株式会社

「経営ハッカー」のWebサイトはこちら

軽カモツネット

軽カモツネット(ギオンデリバリー)

「軽カモツネット」は株式会社ギオンデリバリーサービスが運営する、軽貨物ドライバーに関する情報を発信するオウンドメディアです。

同社は軽貨物に関する業務委託ドライバーを募集しており、軽貨物ドライバーに興味がある人材に役立つ仕事内容やドライバー業務における注意点などを記事コンテンツとして発信し、自社の採用応募窓口につなげています。

軽貨物ドライバーへの転職を考える方だけでなく、現在ドライバーとして活躍している方に向けてもトラブル対応の仕方や報酬に関する税金の仕組みなどを解説しています。

運営:株式会社ギオンデリバリーサービス

「軽カモツネット」のWebサイトはこちら

KEIYAKU-WATCH

契約ウォッチ

「KEIYAKU-WATCH(契約ウォッチ)」は株式会社LegalOn Technologiesが運営する契約知識の向上を目的としたオウンドメディアです。

企業の法務担当者に加え、営業・マーケティングを業務としている企業担当者、個人事業主などを対象としており、法改正に関するニュース記事や動画学習コンテンツ、契約書の雛形などを提供しています。

動画学習コンテンツや契約書雛形をダウンロードする際に連絡先や企業名の入力を必須とし、リード獲得につなげています。

運営:株式会社LegalOn Technologies

「KEIYAKU-WATCH」のWebサイトはこちら

BtoB企業のオウンドメディアで成功するポイント

オウンドメディアの目的などから必要なコンテンツ計画を事前に作成

中小企業がBtoB向けのオウンドメディアを始める場合、コストをかけずに立ち上げるためにも質の高い記事コンテンツを作成して検索順位上位に表示されることで自社サイトを認知してもらうことが重要なポイントになります。

オウンドメディアを運営する目的やペルソナ分析などを行ない、どのようなコンテンツが必要かを企画検討し、運用を始める前にどのようなコンテンツを作成するかロードマップを作成することをおすすめします。

コンバージョンポイントを設計する

オウンドメディアを運営する目的にリード獲得が含まれる場合、リードを数多く獲得するための「コンバージョンポイントの設計」が必要です。

コンバージョンポイントとしてはお問い合わせや資料ダウンロード、ウェビナー参加やメルマガ登録など様々なものがありますが、いずれのコンバージョンであっても、オウンドメディア全体のサイト設計としてコンバージョンにつながるよう訪問ユーザーを導く必要があります。

コンバージョンに繋げる施策の例としては適切なCTAの設置、様々なニーズに合わせたホワイトペーパーの作成などがあります。

また、記事コンテンツから直接コンバージョンに繋げやすい施策としては「記事LP」が挙げられます。

アクセス解析などのツールを活用し改善施策に繋げる

オウンドメディアを運営する際は「Googleアナリティクス」などのアクセス解析ツールは必須となります。

ユーザー自身の属性分析(市町村、閲覧デバイス)とともに、どのような経路で自社サイトに流入し、どのページからどのページへ遷移したかを知ることはオウンドメディアを運営する目的を達成する上で非常に重要です。

また、コンバージョンを獲得したいページや、入力フォームについては、ヒートマップツールやEFO(エントリーフォーム最適化)ツールを活用することで、さらに多くのコンバージョンを獲得できるようになります。

ランディングページも改善しなければ徐々に効果が落ちるケースが多いため、定期的に効果測定を行なって、CVR(コンバージョン改善)施策に繋げましょう。

まとめ

オウンドメディアはビジネス拡大を目的に運用されるため、まずは集客できるコンテンツ作りや体制作りを進め、多くのユーザーが自社のオウンドメディアを閲覧するようにすることが重要です。

BtoBビジネスにおいては集客手段はSEOが中心となりますが、SNSを活用した集客を並行して行なうオウンドメディアも増えています。
また、集客したユーザーを商談に繋げるためには

  • 会員登録、メルマガ登録
  • 資料ダウンロードの際に個人情報を入力してもらう
  • 問い合わせ窓口へ誘導する

などの方法があります。

リード獲得と一口に言っても、商談に直結するリードもあれば商談までの距離が遠いリードもあるため、リードの育成(ナーチャリング)が重要になります。

ディレクターバンクでは様々なオウンドメディア運用の経験を基に、様々な業種においてリード獲得方法や育成方法についてノウハウを提供しております。

オウンドメディアの作り方がわからない」「オウンドメディアはあるが集客ができない」などオウンドメディアに関するお悩みがありましたら、ぜひ一度弊社までご相談ください。

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ディレクターバンク(株)のオウンドメディア記事制作は、ターゲットユーザー選定、キーワード分析から、オウンドメディアのコンテンツ企画、記事制作まで、オウンドメディア運営の必要なサポートをワンストップで提供させていただきます。

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山口優

2017年にIT企業を退社しフリーランスとなる。自ら企画したブログメディアやSNSを中心としたマーケティング活動を行なっている。現在は動画製作とHubSpotを勉強中。