こんにちは。ディレクターバンクの河村です。
オウンドメディアの記事作成において重要な、SEOライティング。記事1本ごとにある程度のボリュームが必要な上、記事本数も必要となるので、外注することも多い業務です。私自身、各種WebメディアでSEOライティングを行う機会も、逆にSEOライティングを発注する機会もどちらも多いです。
そこで今回のコラムでは、SEOライターへ外注するときに、きちんとSEOで効果が出る記事を作成するためのポイントを紹介します。
なお、ライティングを外注するときの外注先の探し方については、以下の記事も参考にしてください。
SEOライティングとは?
SEOライティングとは、検索キーワードからの流入を狙った記事を作成すること。SEO対策の一環として、Webサイトのコンテンツを拡充したり、既存コンテンツを改善したりする際に重要になります。
SEOライティングでは、見出しや本文に適切にキーワードを盛り込み、SEO的に最適な構造で記事を作成します。不自然にならない程度にキーワードを盛り込みつつも、ユーザーにとって読みやすい文章を作成する必要があります。
SEOライティングでもそれ以外のライティングでも、ユーザーにとって読みやすい文章が大切なことは共通します。一方でSEOライティングでは、文章の上手さよりもSEO的に効果があることが重視されるところがあります。
ライティング発注時に必ず伝えてほしいこと
SEOライティングを発注する際、ライターに伝えてほしいのが以下の項目です。
どういった記事が必要か
どういった記事が必要かは当然伝えることだと思いますが、その際に、次のような情報があると、ライターに求められている記事が明確に伝わります。
掲載メディアとその特性
記事を掲載するメディアのコンセプトや重視している点など。新規立ち上げでまだリリースしていないメディアの場合でも、競合・類似メディアの情報が共有されると、ライターが記事の方向性をイメージしやすくなります。
想定読者
「ペルソナ」といわれる、どういった読者に読んでほしいのかという、理想のユーザー像。年代や性別、趣味嗜好、抱えている悩みや記事を読んで解決したいことなどが分かると、ライティングがしやすくなります。
キーワード
どんなキーワードを基に記事を作成するか。多数のキーワードがある場合は、キーワードの優先順位を付けることで、狙いたいキーワードがぶれることを防げます。
業務量を決める情報
構成案の有無
構成案とは、記事の見出しと本文中に入れたい大まかな内容を示したもの。キーワードと構成案を基にライティングを行うのか、ライターが構成案から考えるのかで、納期や報酬が変わります。
SEOライティングの場合、少なくとも構成案のたたきは発注側が作成したほうが、記事がぶれにくいのでおすすめです。
納期・スケジュール
納期は、「○○営業日」「○○程度」というより、「○月○日○時まで」と正確に定めたほうが、発注側と受注側で齟齬が生まれません。
初稿納品後、修正対応が発生する可能性がある場合は、初稿締切だけでなく、いつ修正が戻ってきていつまでに修正対応が必要か分かると、ライター側も時間を確保しておけるので、迅速かつ正確な対応が可能です。
文字数などボリューム
記事ボリュームは文字数によって定めるのが基本です。SEOライティングの場合、1本3,000文字以上の記事が多いですが、記事ボリュームによって納期や報酬が変わります。
文字数で定める場合、明確に〇〇文字以上〇〇文字以内なのか、多少前後して良いのか分かると、納品後の調整の手間を減らせます。
修正対応の有無・修正回数
初稿を納品したら後は発注側で対応してもらえるのか、ライター側で修正対応が必要になるのかで、納期や報酬が変わることがあります。
また、修正対応が必要な場合、何回までということが明確になっていると、ライターとして対応しやすくなります。
報酬
1本〇〇円という報酬体系が基本です。1文字〇〇円という場合もありますが、管理が煩雑になるのであまりおすすめできません。
先にライターに見積もりを出してもらう場合も、前述の「どういった記事が必要か」「業務量を決める情報」を伝えておくと、ライターとしても見積もりを出しやすくスムーズです。
詳しくは後述しますが、消費税・源泉徴収・経費を含めるのかどうかも明確にしておきましょう。
記事作成の根拠となる情報
参考情報
記事作成の際、情報源として参考にしてほしい書籍やWebサイトなど。また、競合サイトや参考サイトなど。
校正ルール
語尾は「だ・である」調か「です・ます」調か、数字は半角か全角か、英数字か漢数字か、開く漢字など。
納品形式
WordやGoogleドキュメントなど。
困った発注とスムーズな発注
SEOライティングの発注と受注の両方を経験するなかで、特にライター側の視点に立つと、困ってしまう発注と、スムーズに進む発注とがあります。
発注側と受注側、それぞれ事情はありますが、スムーズな発注を心がけることで、結果的に双方にとってストレスが少なく、良い記事の作成につながります。
ライター的に困ってしまう発注
SEOライティングを受注するときに、困ることが多いのが次の3点です。
- 記事で伝えたいことが不明確
- 修正に手間がかかる
- 最初の条件と異なるリクエストがある
記事で伝えたいことが不明確
SEOライティングを発注する場合、最低限キーワードは明確になっていると思いますが、掲載メディアのコンセプトやユーザー像が不明確だと、記事がぶれやすくなります。
また、参考となる書籍やWebサイトなど参考情報があまりにも少ないと、記事が抽象的になりがちです。
修正に手間がかかる
修正対応で困ってしまうのが、修正指示が抽象的だったり、担当者によって修正の方向性が異なったりする場合です。
そうすると、何度も修正が必要になったり、一度修正したものをまた元に戻したりという、無駄な手間が発生してしまいます。
また、初稿納品後に連絡がなく、完了したものと思っていたころに修正依頼が来ると、すぐ対応する時間が取れなかったり、関連資料を探し出したりするのに手間取ったりしてしまいます。
最初の条件と異なるリクエストがある
たとえば、記事の方向性や修正対応が必要な範囲が最初に提示された条件と変わってしまうと、ライター側は進めにくさを感じます。
どうしても大きな変更が必要な場合は、その変更の背景が共有された上で、業務量に応じた報酬の調整などがあるとスムーズです。
スムーズに進みやすい発注
スムーズに進むSEOライティングは、前述のライターに伝えるべきことを押さえたうえで、困ってしまう発注と真逆にある発注です。
つまり、作成する記事で伝えたいことが明確で、修正対応が必要なときは指示に根拠があり方針が統一されており、提示された条件通りに進む発注です。
もちろん、メディアを運営するなかで状況の変化に応じて方針を変えていかなければならいことも起きると思います。
そういった場合、変更の経緯とライターが対応すべきことが明確であれば、ライター側も対応しやすくなります。
契約や報酬における注意点
SEOライティングに限らず、トラブルになりやすいのが契約や報酬に関することです。契約に関しては、最初に契約書を交わしておいたほうが双方にとって安心です。
報酬に関しては、税金と経費の扱いに注意しましょう。税金に関しては、提示した金額に消費税と源泉所得税が含まれるのか含まれないのかを明確にします。また、交通費や参考資料の購入代など、経費の扱いも明確にしておきましょう。
オウンドメディアの運営では、継続的に記事を作成していくのが一般的です。できれば、毎回異なるライターに依頼するよりも、継続して依頼できるライターを見つけることをおすすめします。
ライターとしても、継続的に依頼を受けているメディアのほうが、求められるものや周辺知識、修正が入りやすいポイントや校正ルールなどが身についていくので、おのずと記事品質が向上します。
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