オウンドメディアサイトの外部運用パートナーに依頼する時の見積もりの取りかたノウハウ!後編は、具体的にRFP(提案依頼書)の作成方法についてご紹介します。
提出された見積もりのどこをチェックすればいよいのか、またさまざまなタイプの外部パートナーの中から、自社にとってベストな選択をするためのコツを、WEBディレクターの佐藤章太さんに教えてもらいました!
インタビューに答えてくれたのはこの人!
佐藤 章太 さん
Webディレクター兼ライター
オウンドメディアの立ち上げから運用支援を中心にコンテンツディレクター兼ライターとして、さまざまな業種の企業のサポートを行う。
外部パートナー選定時のポイントは?
ワンストップで完結できるかどうか
なるべくワンストップでお任せできる外部パートナーを選ぶことをおすすめします。ディレクター、ライター、デザイナー、エンジニアなど、別々の協力会社を組み合わせようとすると、コミュニケーションコストが高くなり、効率的な運用ができません。
ディレクターのバックグラウンド
ディレクターやチームメンバーの業界経験の有無は最初に確認をしておきましょう。「過去にXX業界で働いたことがあります!」というディレクターが見つかればラッキーです。専門用語やトレンドの説明など、ゼロから教える必要がないので、当然話が早いです。
しかし、ドンピシャな業界経験を持っている人に出会える確率はかなり低いため、ディレクターのバックグラウンドを確認し、近しい経験がある方を選ぶことが、もっとも現実的な選択方法でしょう。
ライター出身、デザイナー出身、エンジニア出身と、ディレクターといっても十人十色。どんな経歴でWEBディレクターになったのかをヒアリングすることで、自ずとその人の強みを把握することができます。そして、運用スタートしようとしているオウンドメディアに必要な人材と照らし合わせてください。イメージ・画像を多用するメディアであればデザイナー出身、読み物中心であればライター出身、製品・サービスの技術的解説が必要であればエンジニア出身、といった具合です。
また、ディレクターに経験がなくても業界知識を持ち合わせたライターをアサインできる場合や、仕事上の経験がなくても趣味として関わってきた場合などもありますので、少し視野を広く持ってヒアリングをすると選択肢は広がります。
ディレクター・チームメンバーの人柄
オウンドメディアの運用は年単位で継続していく中長期的マーケティング施策。外部パートナーとの付き合いは、数ヶ月〜1年にわたるケースが多いため、ディレクターを含めチームメンバーとの相性も意外と重要です。必ず顔合わせの際に、人となりにも注目してみてください。
余談ですが、オウンドメディアの運用は、最終的には自社で完結できる体制を目指すことを見据えてスタートすることがオススメです。最初の半年・1年に集中して自社リソースに足りない知識やノウハウを外部から吸収し、その後は社内で運用していく方が、当然コストパフォーマンスが良いですよね。
どういうポイントをRFPに盛り込むべきか?
依頼先が絞られてきたら、いよいよRFP(提案依頼書)の作成です。
RFPとは、外部パートナーに対してどういう仕事をしてもらいたいかを記載したドキュメントのこと。依頼内容を明文化することで、的外れな提案がされることを防ぎ、手直しに費やす工数を減らすことができます。
RFPに盛り込みたい基本項目は以下通り。
- サイト立ち上げ/運用の目的(最重要)
- サイト立ち上げの背景(重要)
- サイト運用で解決したい課題(重要)
- ターゲット
- オウンドメディアのテーマやコンテンツ案
- 自社製品・サービスのUSP
- 公開時期、運用スケジュール
- KPI
- 予算
前編でもお伝えした通り、特に運用目的やゴールをしっかりと伝えることが、良い提案をもらえるポイントです。まだぼんやりしている場合は、相談ベースの打ち合わせからスタートしても良いでしょう。
相手からの提案と見積もりがきたら、何をチェックする?
オウンドメディアの運用費はほとんどがヒューマンリソースに対する費用です。ライターやデザイナーなど、何名がメディア運用に関わるのか、各人がどのくらいの工数をかけるのかを明確にし、運用費が妥当かどうかを判断してください。
そして、企画費。オウンドメディアの場合、コンテンツとなるネタのほとんどは自社のものですので、あまりにも高い企画費は不自然です。企画費が高額の場合は、その内容はしっかり確認してください。
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