Webマーケティングの一環として、Instagramを活用する企業が増えつつあります。しかし、Instagramマーケティングに取り組む場合、いまひとつ効果が見えにくい、データを収集・分析しにくいという問題がありました。そんな問題を解決してくれるツールが、テテマーチ株式会社が提供しているSINIS(サイニス)です。ツールの特徴とInstagram分析の要点について、同社の松重秀平氏に伺いました。
無料プランでも十分使える!SINISの基本機能
Instagramの分析ツールは、Facebook公式のAPIと連携しデータを取得しているツールと、Instagram上のデータを独自にクローリングして取得しているツールの2種類に分かれますが、SINIS(サイニス)は前者のツールです。許諾を得てデータを取得しているため、安全性・安定性が高いことが特徴です。
SINISを使えば、無料でフォロワーの属性、各フィード投稿・ストーリーズ投稿のエンゲージメント数など、スマホアプリでしか閲覧できないデータを取得し、パソコン上で閲覧・分析することができます。アプリのインサイトでは2週間ごとにデータが消えてしまいますが、SINISでは無料版だと45日間、有料版だと無期限にデータを保存できるため、手動でキャプチャしたりExcelなどにデータ入力をする手間が省けます。
ダッシュボードでは、該当期間の投稿の、いいね数・コメント数・保存数・インプレッション数・リーチ数・エンゲージメント数などのデータを取得できる他、フォロワーの性別・年代・地域など属性でソートをかけることができます。
また、自社の固有ハッシュタグの利用頻度や、そのハッシュタグのついた投稿の平均エンゲージメント・リーチインプレッションを確認できる機能があります。この機能を活用すれば、エンゲージメント・リーチインプレッションを多く獲得する投稿はどういうものかということを読み取りやすくなるはずです。
ここまでは無料プランでも利用できる機能です。
月額1万円で詳細なインサイトデータ、競合分析が可能に
有料プランには、月額1万円と月額5万円の2つのプランがあります。
無料プランだと45日間分のデータしか保持できませんが、有料プランは無制限にデータの保持が可能です。過去のデータまで遡って分析することで、長期的なトレンドを把握できるようになります。
1. 月額1万円のSTARTERプラン
1万円のSTARTERプランで使用可能になる機能には、以下のようなものがあります。
期間比較機能
例えば、キャンペーン前後のプロフィールアクセス数を比較することで、キャンペーンの効果を分析することができます。他にも、フォロワーの属性を期間ごとに比較することで、増加しているフォロワーの傾向を把握し、ターゲットに正しくリーチできているかを検証することもできます。
ベンチマーク機能
他社アカウントのフォロワー数推移、投稿頻度、投稿のエンゲージメント数を取得できます。「いつフォロワーが増えているのか」「投稿頻度はどれくらいか」「どんな投稿がエンゲージメントが高いのか」などを分析し、自社の施策の参考にすることができます。
2. 月額5万円のPROFESSIONALプラン
月額5万円のPROFESSIONAL プロフェッッショナルプランになると、さらに高度な分析が可能に。
ハッシュタグ分析機能ハッシュタグの分析
指定のハッシュタグがついた投稿の推移、いいね数・コメント数の平均、その投稿に他にどんなハッシュタグがついているのかを確認できる機能です。自社ブランドのUGC(クチコミ)が毎日どのくらい投稿されているのか?どのような投稿が多いのか?などを確認できます。
また、Instagramのトップ欄、「人気投稿」に表示されている投稿のハッシュタグを確認することで、トップ欄に表示されやすいコンテンツの傾向や、トップ欄で露出するために必要なエンゲージメントの目安を知ることもできます。
現在β版機能として、同時使用ハッシュタグランキングの機能も提供しています。この機能では、指定のハッシュタグが付けられた投稿には、他にどのようなハッシュタグがついているのかを使用頻度やエンゲージメント別に一覧で確認することができます。自社ブランドと相性の良いブランド、商品などのマーケティング調査にも役立ちます。
タグ付けユーザー分析機能
この機能では、自社のアカウントにタグ、メンションをつけて投稿しているユーザーの分析が可能です。
タグやメンションをつけるという行為は、お薦めのカフェやお気に入りのコスメなど「自分が良いと思ったものを他の人に紹介したい」という場合に使用されるケースが多く、そのユーザーのブランドに対する熱量が高いと考えています。この機能を利用することで、自社ブランドと親和性の高いユーザー発見に利用できます。
これまで、インフルエンサーのキャスティングは、フォロワー数のみを基準に決められることがほとんどで、自社アカウントとの関係性は重視されてきませんでした。しかし、自社との相性が良いインフルエンサーを起用しなければ、費用対効果は低くなってしまうことが分かっています。
タグ付けユーザー分析を活用することで、ブランドに対して熱量があり、かつ影響力が大きいインフルエンサーを見つけることができるため、高い費用対効果を実現できるようになるでしょう。
規模や業種を問わず幅広く利用されているSINIS
SINISの提供にあたっては、スタートアップや小規模の事業者様にも気軽にご利用いただける価格設定を意識しています。
実際に、企業の規模・業界・業種を問わず、20,000アカウントにご登録いただいています(2020年6月現在)。
FacebookとInstagramのアカウントを連携し、いくつかの質問に答えるだけで使うことができます。無料版であれば、クレジットカードの登録は不要です。初回のデータ取得に最大24時間ほどかかりますが、データが取得されればすぐに詳細な分析が可能です。
SNS分析のツールは数多く存在しますが、Instagramに特化した分析ツールはまだ少なく、その中でも無料ツールはほとんどありません。まずは無料版をお試しいただき、どれだけ業務が効率化されるのかを体感して欲しいです。
Instagramマーケティングの先駆けとして、知見を活かした機能開発
弊社は2015年にInstagramマーケティングの支援事業を始め2018年にSINISをリリースしました。
動画制作は、不定期にイベントや施策に応じて制作するケースがツール開発段階ですでにInstagram運用の知見が溜まっていたため、運用現場に必要な機能に特化して開発を進めてきました。
「分析」というとただ数字を並べただけでアクションに繋がらないケースもありますが、SINISは現場に寄り添った「アクションに繋がる分析ツール」である点が強みです。
編集部のまとめ
Instagramの運用にあたり、各種データをInstagramアプリ上で確認し、手動で集計・分析しているというケースは意外と多いのではないでしょうか。しかしSINISのような分析ツールを活用することで、Instagram活用の幅が大きく広がります。
Instagram活用というと、インフルエンサーに代表されるような、華やかでセンスを問われるものというイメージがあるかもしれません。しかし、今回の取材でInstagramマーケティングに成功している企業について伺ったところ、他のWebマーケティング施策と同様に、日々のデータ分析と、それに基づいたPDCAサイクルが重要なのだそうです。
SINISのようなツールを活用することで、行き当たりばったりでない、データに基づいた効率的なInstagramマーケティングができる環境が整います。Instagramを運用しているもののいまひとつ効果が感じられない、何を目標にして良いかわからないといった場合、あるいはデータの分析に苦労しているといった場合も、こういったツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
Instagram分析ツール
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