参考にしたいBtoC企業のオウンドメディア事例12選!:2025年3月版

こんな課題をお持ちのWebマーケティング担当者向けの記事です

オウンドメディアの立ち上げ時に直面する課題として、以下のようなお悩みの方は多いのではないでしょうか?

  • BtoC向けオウンドメディアの特徴を知りたい
  • BtoC向けオウンドメディアを構築する際の注意点を知りたい
  • BtoC向けオウンドメディアの参考事例をタイプ別に知りたい

このような課題をお持ちの方に向けて、この記事ではBtoC向けオウンドメディアの特徴や参考事例について解説します。

なお、オウンドメディアを運営するメリットや学習する際のおすすめ書籍など、オウンドメディアの効果的な構築方法については、以下の記事も合わせて参考にしてください。

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BtoC向けオウンドメディアの特徴

オウンドメディアとは、広い意味では「自社が作成する媒体」のことを指しますが、Webマーケティングにおいては「自社の事業内容や商材に関する情報を発信することを目的としたWebサイト」を意味します。

オウンドメディアを運営するメリットとしては以下の4点が考えられます。

  • ブランディング効果がある
  • 長期的な資産となり、集客効果が持続する
  • 今後商談相手となりうる「見込み顧客」にアプローチできる
  • 見込み顧客をナーチャリング(育成)できる

BtoCビジネスにおいてオウンドメディアを運営する目的としては、大きく分けて3つのタイプがあります。

認知獲得型、リード獲得型、採用特化型

BtoC向けのオウンドメディアは目的に応じて大きく「認知獲得型」「リード獲得型」「採用特化型」の3つの類型に分けられます。

それぞれの特徴と目標となるKGI(重要成功目標:Key Goal Indicator)は以下のとおりです。

■認知獲得型

企業、商品、サービスなどの認知を獲得することを目的として、消費者や見込み顧客に向けた情報を発信するオウンドメディア。

KGIはペルソナに合致したユーザーからのアクセスとなるケースが多い。

■リード獲得型

認知獲得と比較すると一歩踏み込み、商品、サービスの購入につながる情報を提供した上で購入や契約に繋げることを目的としたオウンドメディア。

KGIは商品、サービスの売り上げや契約数となるケースが多い。

■採用特化型

近年増加している採用目的に特化したオウンドメディア。

オウンドメディアを通じた採用活動である「オウンドメディアリクルーティング(OMR)」は「社員インタビュー」や社内活動の紹介などを発信し、採用後のミスマッチを防ぐ効果がある。

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認知獲得型BtoC向けオウンドメディア事例5選

THE BAKE MAGAZINE

THE BAKE MAGAZINE

「THE BAKE MAGAZINE」は2015年にスタートした株式会社BAKEのオウンドメディアになります。

同社は洋菓子の製造、販売事業を展開していますが、このオウンドメディアのコンセプトは「おいしいは、しあわせにBAKEる」をコンセプトとしており、自社製品の紹介だけでなく、「食」に関する独自の取り組みを行なっているブランドや企業、生産者、業界関係者へのインタビューなどの情報を幅広く発信しています。

運営会社:株式会社BAKE

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Lidea(リディア)

「Lidea」は、大手生活用品メーカである株式会社ライオンが運営するメディアです。
自社製品にこだわらない、暮らしに役立つ情報を提供することで幅広い層にアプローチするとともに、ライオンのブランドイメージを向上させています。

また、ポイントプラグラムと連動した会員登録の仕組みを取り入れることで、ユーザーの行動データを収集し、顧客インサイトの発掘やコミュニケーション戦略に活用していると思われます。

運営会社:ライオン株式会社

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LifeWear Magazine

「LifeWear Magazine」は、株式会社ユニクロが運営するオウンドメディアです。ファッションやライフスタイルに関するコンテンツを通じて、ブランドの哲学や価値観を深く掘り下げ、単なる衣料品ブランド以上の価値を消費者に伝えています。

また、バイリンガル(日本語・英語)でコンテンツを提供し、グローバルな読者層にアピールすることで、ブランドの国際的な認知度も高めています。

運営会社:株式会社ユニクロ

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KYOTO SIDE

KYOTO SIDE

「KYOTO SIDE」は京都府が運営する京都の魅力を発信するオウンドメディアです。

京都府内の観光スポットやおすすめの飲食店を紹介するWebサイトは数多く存在しますが、京都府がオウンドメディアを運営することで、穴場のスポットや普段陽が当たらない名所に関する記事が読めるなど、京都に関心がある幅広い層の読者が満足できるオウンドメディアになっています。

また、「観る」「食べる」以外にも「体験する」「手にとる」「学ぶ」など観光スポット以外のおすすめ情報も数多く紹介されています。

運営主体:京都府

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OMG Press

 OMG Press

「OMG Press」は、高価格帯メガネの開発、製造、販売を行なっているオーマイグラス株式会社が運営しているオウンドメディアです。

同社製品のターゲットユーザーである「こだわりをもってメガネを選びたいユーザー」に向けて、メガネの選び方だけでなく、目の健康に関する情報やメガネの修理、調整に関するコラムなどを掲載しています。

さらに、おすすめのメガネを紹介する際は自社ブランドだけでなく、必要に応じて他社製品も紹介するなど、ユーザーにメリットのある情報提供を行っています。

運営会社:オーマイグラス株式会社

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リード獲得型BtoC向けオウンドメディア事例4選

北欧、暮らしの道具店

北欧、暮らしの道具店

「北欧、暮らしの道具店」は2007年に開設されたECサイトですが、オウンドメディアとしてだけではなく、あらゆるコンテンツマーケティングの成功事例となるサイトであることが知られています。

2006年に設立された株式会社クラシコムが北欧の暮らしのようなグッズを取り揃えるだけではなく記事などで商品紹介やレビュー記事、連載コラムなどECサイトとしての機能以外にも多くの記事が用意されており、北欧グッズを使った暮らしに興味のある人なら必ずチェックしたいオウンドメディアになっています。

現在は専用アプリが300万ダウンロード、SNSも数百万人にフォローされる巨大メディアとなっています。

運営会社:株式会社クラシコム

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BIC SIMコラム

BIC SIMコラム

「BIC SIMコラム」ではビックカメラが提供する格安SIMサービス「BIC SIM」で取り扱われているスマートフォンのおすすめ情報や5Gなどのスマートフォンに関する仕組みなどを解説しています。

スマートフォンの機種名や通信量を節約するポイントなど、利用者が気になる情報を発信することで検索流入を増加させ、認知の獲得とWeb上からの契約申し込みにつながる効果があります。

運営会社:株式会社ラネット(株式会社ビックカメラの100%子会社)

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DOたび

「DOたび」は航空会社のAIRDOが運営する北海道に関する情報を発信するオウンドメディアです。

就航地である北海道のグルメや、スポット情報とあわせて、旅のモデルコースの提案など、北海道旅行を計画する読者に参考となる記事を配信しています。

全ての記事に航空券予約のフォームを配置することで、自社の主力ビジネスである羽田と北海道を結ぶ路線の販売へ誘導しています。

運営会社:株式会社AIRDO

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アマノ食堂

アマノ食堂

「アマノ食堂」は味噌汁などのフリーズドライ食品を製造販売するアマノフーズを傘下に持つアサヒグループ食品株式会社が運営しています。

同社が運営する「アマノ食堂」は、「おいしい食、人、暮らしが集うWEBマガジン」をコンセプトに、旬の食材にまつわる豆知識や料理家・料理研究家によるレシピの紹介、多様な読み物コンテンツなどが掲載されています。

必ずしも自社製品の紹介に限定せず、おいしい卵焼きの作り方など、食に関する幅広い情報を提供し、「食堂」と名づけることで消費者に親しみやすいイメージを与えています。

コンバージョン設計としては、サイトトップページや各コンテンツに公式オンラインショップへのリンクを設置し、興味をもったユーザーがスムーズに購入できるように工夫されています。

運営会社:アサヒグループ食品株式会社

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採用特化型オウンドメディア事例3選

mercan

メルカリが運営する「mercan」は2016年にスタートした採用に関する情報に特化したオウンドメディアです。

メルカリで働く様々な業種の社員にインタビューや社内イベント紹介など「生の声」を掲載することで、入社を検討する人が企業風土や企業理念を理解しやすいWebサイトになっています。

運営会社:株式会社メルカリ

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フルスイング

フルスイング

「フルスイング」は株式会社ディー・エヌ・エーが運営する採用特化型オウンドメディアです。

経営陣や様々なサービスで活躍する社員へのインタビューコンテンツを中心コンテンツとして、組織体制や働き方など、社内での取り組みについても紹介するコンテンツも掲載しています。

また、人気サービスやプロスポーツ(横浜DeNAベイスターズ)などの記事を増やし、それらの人気コンテンツを通じた入社希望者の増加を図っています。

運営会社:株式会社ディー・エヌ・エー

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マクドナルド クルー採用ページ

マクドナルド クルー採用ページ

マクドナルドは正社員を含む総合採用サイトとは別に、店舗スタッフ(クルー)専門の採用ページが用意されています。

クルーに応募する主要な年代層である学生からフリーターまで幅広い世代にとって親しみやすいデザインとなっており、クルーへの特典やサポート体制の紹介だけでなく「スキマ時間で働ける」など、アピールポイントを動画で紹介しています。

Webデザインにおいても一般的な堅苦しい採用情報サイトとは一線を画す、見やすく使いやすいWebサイトになっています。

運営会社:マクドナルド株式会社

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BtoC向けオウンドメディアを運営する際の注意点

コンセプトとペルソナを整理する

BtoC向けメディアを構築する場合は、オウンドメディアを運営する目的と、ペルソナ設計を重視する必要があります。

オウンドメディアのコンセプトとして自社商品、サービスの内容に特化するだけでなく、自社のビジネス領域に捉われないコンセプトを設定して成功している例も多くあります。

コンセプトの内容によって、オウンドメディアが想定する「ペルソナ」が変わるため、まずコンセプトを深く検討することで、ペルソナの精度を高めることができます。

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コンバージョンの測定

オウンドメディアにおけるコンバージョン設計としては、自社の商材がオンラインショップで販売していたり、インターネット上で利用可能なサービスである場合は、リンクを設置して誘導する手法が一般的です。

コンバージョンに至るKPIとしてはアクセス数値や各記事の検索順位、問い合わせ件数などが主要な指標となります。

ただし、BtoC向けのオウンドメディアでは、見込み顧客を育成する「リードナーチャリング」型のオウンドメディアとして展開し、あえてWeb上から直接申し込みをさせず、店頭での購入へ誘導するケースも多くみられます。

この場合、成果を測定しづらいため、KPIを設定する際は、自社サイトへの送客数や、サイトの存在価値を測定できる指標(記事毎の表示回数や、メルマガ登録数)を設定することが重要です。

自社のオウンドメディアにフィットしたKPI設計と注意点とは?
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サイト構成

オウンドメディアの作り方として、

  • サブドメイン(column.directorbank.co.jpなど)
  • サブディレクトリ(directorbank.co.jp/column/など)
  • 新規ドメイン

の3つがあります。

サブドメインとサブディレクトリで運用すると自社のWebサイトのドメインパワーを活用して早期に立ち上げられる、新規ドメインの場合は自社Webサイトのデザインに捉われず、自社のビジネス領域以外にも展開しやすいなどのメリットがあります。

集客施策

BtoC向けのオウンドメディアの場合、SEO以外にも特にSNSアカウントを活用した集客施策が有効です。

X(旧Twitter)、Instagram、Facebookなど様々なSNSが存在しますが、予算や工数が限られる場合はオウンドメディアのテーマやペルソナにとって最適なSNSを活用しましょう。

また、動画を作成してYouTubeに公開し、オウンドメディアに掲載すると利用者の満足度が高まります。

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まとめ

BtoC向けオウンドメディアは幅広い世代の読者を対象とすることが多いため、目的がリード獲得であっても、SEOで上位表示できるコンテンツを多数作成する必要があります。

また、BtoC向けの場合は集客手段としてSEOの他、SNSアカウントの運用も必須になります。

さらにWebデザインに力を入れたり、記事更新頻度を高く設定するなど、BtoC向けオウンドメディアは運用工数が多くなりがちです。

BtoC向けオウンドメディアを構築する場合はコンセプトとペルソナ設計をしっかり行ない、コンテンツ設計においては読者のニーズや集客手段など様々な検討を行いながら、PDCAサイクルを回す必要があります。

自社の運用体制だけで心配な場合は、ノウハウを持つパートナーに相談しながら進めることも重要です。

ディレクターバンクでは様々なオウンドメディア運用の経験を基に、BtoB、BtoCを問わず様々な業種においてリード獲得方法や集客アップについてノウハウを提供しております。
「今からオウンドメディアを作りたい」「SNSを使ってオウンドメディアの集客を強化したい」などオウンドメディアに関するあらゆるお悩みがありましたら、ぜひ一度弊社までご相談ください。

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ディレクターバンク(株)のオウンドメディア記事制作は、ターゲットユーザー選定、キーワード分析から、オウンドメディアのコンテンツ企画、記事制作まで、オウンドメディア運営の必要なサポートをワンストップで提供させていただきます。

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山口優

2017年にIT企業を退社しフリーランスとなる。自ら企画したブログメディアやSNSを中心としたマーケティング活動を行なっている。現在は動画製作とHubSpotを勉強中。