こんな課題をお持ちのWebマーケティング担当者向けの記事です
コーポレートサイトのリニューアルを検討している、またはコーポレートリニューアルを控えており具体的な手順やノウハウを知りたい企業のWeb担当者の以下の課題にお答えする記事です。
- コーポレートサイト運用に必要なツールを知りたい
- コーポレートサイトの運用に係る作業を軽減し、効率化したい
- コーポレートサイトの品質を向上し競争力を上げたい
- コーポレートサイトリニューアルを機に運用環境・体制を改善したい
この記事では自社のコーポレートサイトリニューアルを企画しているWeb担当者に向けて、コーポレートサイトを運用する際に必要となるツールの種類や導入するメリット、それぞれのツールの特徴などを詳しく解説します。
その他、コーポレートサイトリニューアル時の設計方法やRFP(提案依頼書)の作成方法など、コーポレートサイトリニューアルの全体像を知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
目次
コーポレートサイト運用ツールを導入するメリット
コーポレートサイトを運用する際は、以下のようなツールが必要となります。
ウェブサイト管理・CMSツール アクセス解析・データ追跡ツール SEO(検索エンジン最適化)ツール コンテンツ制作・管理ツール パフォーマンス・セキュリティ管理ツール コンタクト管理・CRMツール
それぞれのツールにおいて、Googleなどが無料で提供しているものや、より高機能な有料ツールが提供されています。
コーポレートサイト運用において、これらのツールを導入することで、さまざまなメリットがあります。
業務効率化とコスト削減
さまざまなサイト運用ツールを導入することで、コンテンツの更新作業やアクセス解析、セキュリティ管理などの作業を自動化したり、担当者の負担を軽減させることができるため、ヒューマンエラーの防止にもつながります。
特に、コンテンツ管理システム(CMS)やプロジェクト管理ツール、タスク管理ツールを活用することで、複数の担当者がスムーズに業務を分担し、無駄のない運営が可能になります。
また、近年はパソコンにダウンロードするソフトウェアではなく、クラウドベースのツールが増加しており、技術開発による新機能追加などの恩恵を受けたり、月額制の支払いとすることでコストを削減できるなどのメリットもあります。
データに基づく意思決定
アクセス解析ツールやヒートマップツールを活用することで、ユーザーの行動やコンバージョン率を可視化し、どのページが効果的か、どこでユーザーが離脱しているのかを詳細に分析することができます。
アクセス解析などのデータを基に、ターゲット層に応じたマーケティング戦略を立案できるため、無駄な施策を削減し、より効果的な意思決定が可能になります。
さらに、KPIを設定し、達成状況を定量的に測定することで、ビジネスゴールに向けた改善策を的確に実行できるのも利点です。
コンテンツの最適化(SEO、デザイン)
コンテンツの最適化においては、検索エンジン最適化(SEO)とデザインの改善が不可欠です。
自社Webサイトの現在の検索順位を把握した上で、より効果的な検索キーワードを調査することができるSEO対策ツールを利用することで、キーワードの適切な配置やメタデータの最適化を自動的に行い、検索エンジンからの評価を高めることができます。
さらに、ページの読み込み速度を向上させるための施策や、スマートフォンやタブレットなど、異なるデバイスに最適化されたデザインを簡単に適用できる機能も備わっています。
加えて、A/Bテストを実施することで、ユーザーの反応を比較し、より効果的なコンテンツやデザインを選択することができます。
ユーザー体験の向上(UX改善)
ユーザーがコーポレートサイトを訪問した際、サイトが表示される速度(読み込み速度)が向上することでストレスなくコンテンツを閲覧できるようになるため、読み込み速度を上げることはユーザビリティの向上につながります。
また、Webデザインにおいて、直感的なナビゲーション設計や、視覚的に分かりやすいレイアウトの調整を行なうことも重要です。
ユーザー行動を分析するツールを活用すると、サイトのどの部分で離脱が多いのかを特定し、適切な改善策を施すことが可能です。
さらに、日本語以外の言語表示や障がいのあるユーザーにも配慮したサイト運営が実現することでアクセシビリティが向上し、企業の社会的責任の観点からも自社のコーポレートサイトが評価される要素となります。
セキュリティ対策(サイトの保護とデータ喪失の防止)
コーポレートサイトをWeb上で公開する際は、不正侵入や改ざんなどを防止するセキュリティ対策が非常に重要です。
サイバー攻撃の増加に対応するため、 Webアプリケーションファイアウォール(WAF)などを導入することで、不正アクセスを防止し、サイトの安全性を高めることができます。
また、定期的な自動バックアップ機能を利用すれば、データの損失リスクを最小限に抑え、万が一のトラブル時にも迅速に復元することが可能です。
加えて、SSL証明書の管理を自動化することで、通信の暗号化が確実に維持され、ユーザーの個人情報を保護することができます。
コーポレートサイトに必要なおすすめツール
ウェブサイト管理・CMS
WordPressは世界中で最も利用されているコンテンツ管理システム(CMS)です。
ソフトウェアとしては無料で利用することができ、プラグインを利用するとECサイトや会員制サイトなど、様々なWebサイトを作成することができます。
WordPressはオープンソースとして、無料で利用することができますが、コーポレートサイトを自社で制作する場合、WordPressをインストールするためのサーバーを用意する必要があります。
公式サイトなどを通じて様々な拡張機能「プラグイン」が提供されている他、有料販売されているコーポレートサイトに適したWordPressテーマ(テンプレート)を活用することで、デザイン作成などの外注コストを抑えることができます。
■STUDIO
「STUDIO」はプログラム知識がない人でも簡単にWebサイトを制作することができるノーコードツールです。
個人では無料で利用することもできますが、法人向けのプランで以下のプランを利用することができます。
最安の「Business」プランでは詳細な権限設定やアナリティクス機能を利用することができ、ユーザーの訪問についても月間40,000PVまで表示させることができるため、中小企業やアクセスが少ないと見込まれる企業のコーポレートサイトでは十分な機能を持っています。
・料金プラン(制限内容)
Business:3,980円(月間40,000PV、フォーム機能の回答件数10,000件))
Business Plus:9,980円(月間1,000,000PVなど)
Enterprise:問い合わせ
■Ferret One
「Ferret One」はWebマーケティング情報を発信しているFerretを運営する株式会社ベーシックが提供しているBtoB向けマーケティング機能が充実したCMSです。
CMSだけを利用したいケースだけでなく、サイト制作の戦略支援や集客コンサルティングなどを行なう伴走プランを選択することも可能です。
コーポレートサイトをリニューアルする目的として、集客を強化したいBtoB企業や、コンテンツマーケティングをはじめたい企業におすすめです。
アクセス解析・データ追跡
「Googleアナリティクス」はGoogleが提供している無料のアクセス解析ツールです。
無料でありながら豊富な機能を持っているため、最も多くのユーザーが利用している点と、Google公式のサービスである点が強みとなっています。
2024年に「UA(ユニバーサルアナリティクス)」と呼ばれるバージョンが終了し、現在は「GA4」へバージョンアップされています。
■User Insight
「User Insight」は株式会社ユーザーローカルが提供しているヒートマップ機能を搭載したアクセス解析ツールです。
Googleアナリティクスとの連携機能が搭載されている他、独自の機能として顧客IDとの紐付け機能やエントリーフォーム最適化(EFO)の改善提案機能など、より詳細にユーザーの動きを分析することができます。
・料金プラン
要お問い合わせ
■AIアナリスト
「AIアナリスト」は株式会社WACULが提供しているWebサイト自動分析ツールです。
AIアナリストはコンテンツマーケティングにおけるゴールとなる資料請求や商談申し込みなどの「コンバージョン」を最大化するための改善提案が自動的に行なわれます。
現在のコーポレートサイト運用の中から、「画像を大きくすべき」や「この検索キーワードに対応したコンテンツを作成すべき」など改善点が具体的に示されるため、39,000以上のWebサイトに導入されるなど、多くの企業に採用されています。
・料金プラン
要お問い合わせ
SEO(検索エンジン最適化)
「Googleサーチコンソール」はGoogleが提供している自社サイトのGoogle検索におけるパフォーマンスを確認するためのツールです。
自社Webサイトに関する検索キーワードにおける検索順位やCTR、クリック数の推移などを確認することができます。
Google検索は日本で最も利用されている検索エンジンであり、Google検索での検索順位は検索エンジンからの集客を強化する上で非常に重要です。
■ミエルカSEO
「ミエルカSEO」は株式会社Faber Companyが提供している1,900社以上が導入しているSEO対策分析ツールです。
同社は19年以上のSEO支援実績があり、この知見を活かしてWebマーケティングを強化したい企業をサポートするツールとして「ミエルカSEO」を開発しています。
SEO対策機能としては、競合サイトの流入キーワード分析や、SEO対策が必要なページを自動的に分析し改善提案を行なうほか、PPT形式で自動的にSEOレポートが作成される機能などが搭載されています。
また、近年はAIを使った記事の見出し提案機能なども追加されています。
・料金プラン
要お問い合わせ
コンテンツ制作・管理
■ラッコキーワード
「ラッコキーワード」はコンテンツマーケティングを強化したい企業がどのようなコンテンツを制作すべきか調査する際に参考になるサービスです。
検索キーワードを入力した際に表示される「サジェストキーワード」を自動的に取得したり、検索結果で上位表示されているサイトの見出しを簡単にチェックすることができるため、自社のコンテンツ制作に役立てることができます。
これらの機能は会員登録を行なうことで無料で利用することができますが、競合サイトとの比較や、月間検索数の把握などの機能は有料で提供されています。
■Just Right!7 pro
「Just Right!7 pro」は株式会社ジャストシステムが提供している文章校正ツールです。
コンテンツマーケティングにおいて記事コンテンツを作成する場合、文章の誤字脱字などをユーザーが発見するとコンバージョン率に影響するため、公開前に誤字脱字についてチェックすることが望ましく、文章校正ツールを導入することで手軽に誤字脱字の発見や修正候補を調べることが可能です。
・料金プラン
オープン価格(要お問い合わせ)
→「Just Right!7 pro」のWebサイトはこちら
パフォーマンス・セキュリティ
■Pagespeed Insights
「Pagespeed Insights」はGoogleが提供しているページスピードを計測し、プログラムが原因となるページ表示速度の低下要因がないかを確認することができるWebサイトです。
自社サイトのURLを入力し数秒待機するだけで、自社サイトのパフォーマンスがスコア化され、改善すべき点や不要な要素を見つけ出すことが可能です。
全体評価としての「合格」「不合格」が表示されるため、ここが「不合格」であれば対策を検討する必要があります。
→「Pagespeed Insights」のWebサイトはこちら
■SiteGuard WP Plugin
「SiteGuard WP Plugin」はWordPressのセキュリティ対策として利用されている無料のプラグインです。
WordPressは脆弱性が見つかると不正侵入やWebサイトの乗っ取りが起きる危険性があり注意が必要ですが、このプラグインを利用することで不正侵入を防ぎやすくなります。
また、このプラグインは日本企業が開発しており、日本語対応がされている点も安心して利用することができます。
→「SiteGuard WP Plugin」のWebサイトはこちら
コンタクト管理・CRM
「HubSpot」はインバウンドマーケティングで必要となる様々な機能を総合的に提供しているマーケティングツールです。
HubSpotの各ソフトウェアの中心にあるCRM(Marketing Hub)は無料で1,000件までの顧客リストを作成することができるほか、Eメール送信や広告管理など、Webマーケティングに必要な機能が揃っています。
また、HubSpotのマーケティングオートメーション(MA)機能や営業支援機能などを連携させることで、より効果的なWebマーケティングを実施することができます。
■各種メール配信システム
Webマーケティングを強化する場合、HubSpotのようなCRMデータベース機能を持つサービスを利用することが望ましいですが、より低コストで見込み顧客との接点を持ちたい場合、見込み顧客から取得したメールアドレスに定期的にメールを送るなどの「メールマーケティング」が有効です。
その場合、各社が提供するメール配信システムを利用することで、メールのURLクリック数の計測や条件を絞り込んだメール配信を行なうなど、効果的なメールマーケティングを実施することができ、個人情報の流出を防ぐ効果もあります。
まとめ
コーポレートサイトをリニューアルする場合、サイト構築のために必要となるWordPressなどのコンテンツ管理システム(CMS)をはじめとして、多くの運用ツールが必要となります。
これらの運用ツールはWeb担当者の運用作業を効率化したり、競合サイトと比較して公開後の改善案を洗い出す際の補助ツールとしても利用することができます。
また、リニューアル後の効果測定のためには、アクセス解析ツールやSEOツールは必須のツールとなります。
今回ご紹介したツールの中には有料のものも含まれますが、高機能な有料ツールを利用する前に、まずはGoogleなどが提供する無料ツールから利用してみることをおすすめします。
ディレクターバンクではさまざまな業種のお客様からコーポレートサイトのリニューアルに関するご相談をお受けしています。
また、コーポレートサイト制作やコンテンツマーケティングをテーマとしたウェビナーも定期的に開催しております。
コーポレートサイトの運用改善やリニューアルにご興味のあるWeb担当者の方はぜひ一度ご参加ください。
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