「Shopify」は、近年越境EC市場を中心に評判の良いEC作成プラットフォームです。日本ではまだ知名度が低めですが、世界最大シェアのプラットフォームで、有名企業が利用されている事例も多くあります。
しかし、使い方や料金体系、日本語でのサポート、カスタマイズ性など、日本での事例はまだ少ない分、不明点が多くなりがちです。そこで本記事ではShopifyの特徴と、日本企業が利用する際の注意点をまとめると共に、Shopifyを使ったカスタマイズ構築を制作会社に依頼する場合の相場感を調査しました。
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Shopifyとは
Shopifyとは
Shopify は、2006年にカナダでスタートしたEC作成のためのプラットフォームです。世界各国60万店以上のネットショップで利用されており、ストア上の売上(総流通額)は630億ドル = 約7兆円と、世界最大のシェアを誇っています。
Shopifyの特徴
Shopifyは、アプリを活用することで、多言語・多通貨・海外発送が容易な点が大きな特徴です。また、安価な料金で始められ、成長に応じて必要な機能をアプリで追加できる点、サイトデザインのカスタマイズ性が高く、ジャンルを問わず利用しやすい点も多くの企業に評価されています。最近では、外部サイトや、SNS上で商品の直接購入ができる機能にも注目が集まっています。
日本のEC市場と大きく異なる点
Shopifyは、2017年から日本語対応が進んでおり、現在は日本でもそれ程不便さを感じることなく利用できます。
日本のEC市場と大きく異なる点は、やはり多言語・多通貨への対応です。現時点では越境ECを行っていなくても、今後、可能性があるのであれば一度検討してみると良いのではないでしょうか。
また、日本で主流のEC作成プラットフォームと比べると、連携機能が豊富です。その分、機能の選択と使い方には知識や経験が必要なところもあるので、日本製ECサイトプラットフォームを利用した経験がある企業様には、Shopifyの機能を有効活用しやすいかもしれません。
日本での事例
越境ECに力を入れている企業でShopifyは多く活用されており、Shopify公式サイトでは以下の事例が掲載されています。有名なところでは、ゴーゴーカレーもShopifyを利用しています。
- Bento&co
- Cute Things from Japan
- Fake Food Japan
- GLOKEN
- ModelTrainPlus
- MUSUBI
- Solaris Japan
- 高岡屋
Shopifyカスタマイズ構築の最新相場調査
1.飛躍
株式会社飛躍は越境EC・国内EC分野でのサイト構築・運営代行を得意とする。サイト構築だけではなく、分析・リサーチからリリース後の運用や人材育成までワンストップのサービスが可能。Shopify構築以外にも、ebay・Amazon海外出店も対応可。
サービスの特長
- ECサイト専門で制作実績が豊富にあり「売る」ことに特化
- 越境ECはもちろん、国内向けECサイト
- モールの構築・運用も一貫して行える
「そもそもShopifyを知らないという方もまだ多いですが、Shopifyの機能性と料金を知ると、利用してみたいという方が多いです。弊社の強みとしては、ただ、サイトを制作するのではなく、売上を上げるところまでが最大のミッションです。そのため、おしゃれなサイトではなく運用のための制作をしています。」(株式会社飛躍 村岡氏)
顧客の特徴
- 小売店、メーカー、中小規模~大手までの業態、規模を問わず利用あり
- アパレル、美容系、健康食品、中古ブランド、ホビー、アンティーク、家電などジャンルも様々
「越境ECに関しては、重要性は理解しているがやり方が分からないというお悩みが多いです。運用代行に関しては、内政的に人材の流出・確保・教育が難しく、そのため運営代行を依頼したい。その中でもノウハウがある企業に頼みたいというニーズが多いです。」 (株式会社飛躍 村岡氏)
利用料金
■Shopifyサイト構築
- テーマからのスピード制作 50万円~
- オリジナルサイトの構築 300万円~
- 大規模サイト企画・構築 1,500万円~
※ただし、カスタマイズの程度により料金は変動
※サイトリリース後の運営代行費用は月10万円~
→ 詳しくはこちら(飛躍のWEBサイトへ)
2.GO RIDE
株式会社GO RIDEは、コーポレートサイトやECサイト制作・運用支援を幅広く手掛けている。Shopifyのカスタマイズ構築では、海外企業の日本進出、日本企業の海外進出の双方の支援を行う中で蓄積されたノウハウを基に、ECサイト制作~運用までを一貫してサポートする。
サービスの特長
- 横浜とロサンゼルスに拠点、米国進出企業のデジタル戦略を日米両方でサポート可能
- サイトリリース後の運用、マーケティングもワンストップで提供
「アメリカに拠点を作ろうとしている検討段階から、デジタル戦略全体を伴走者となり長期的なビジョンに基づいて関係を構築することができます」。(株式会社GO RIDE 代表取締役 平島氏)
顧客の特徴
- 中古ブランド品、アパレル、モータースポーツ系の導入事例あり
- Shopify利用は10名~200名程度の規模の企業が多い
利用料金
Shopify制作費の中心価格帯:60万円〜 200万円程度
3.EC Capsule
株式会社アーキタイプが提供するShopifyをベースにしたECサイト導入・構築・運用パッケージ。Shopifyを日本で利用するにあたり、独自のサービスを提供する。アーキタイプ社は、UI/UXデザインを得意としたウェブ制作会社であり、Shopifyに限らずウェブサイト構築の経験が豊富。
サービスの特長
- ShopifyをベースにしたECサイト導入・構築・運用パッケージ
- 日本語サポート、日本語請求書代行サービスあり
「弊社はもともとWeb制作、UI/UXデザインを得意としたウェブ制作会社として数々のウェブサイト構築に携わってきました。Shopifyのプラットフォームをベースにしたストア構築はもちろん、カスタマイズや ブランディング、素材作成、制作、マーケティングといった総合的なご提案が可能です。EC Capsule°では、EC Capsule°がShopifyアカウントを作成し、お客様にはストア運営に必要な全権限をもつアカウントをお渡ししますので、支払い管理などの業務を気にすることなくサイトを管理できます」。(株式会社アーキタイプ 神谷氏)
顧客の特徴
- アパレル企業の導入が多い
- 職種を問わずスタートアップ企業の導入が多い
「抱えている課題としてはブランドイメージを大切にしながら、スピード感を持ってECサイトを構築したいという方が多いです」。(株式会社アーキタイプ 神谷氏)
利用料金
- ストアに応じたテーマのカスタマイズ、アプリの導入・開発を行う場合、100万円前後〜1000万円程度とさまざま
4.フルバランス
株式会社フルバランスは、システムやメディアの開発を得意とする会社。14年の実績の中で、受託開発、オウンドメディア構築、そしてShopifyによるECサイト構築支援を柱として展開してきた。Shopifyについて知識やノウハウが豊富で、Shopifyに関する情報発信にも積極的。
サービスの特長
※サイト掲載情報より
- 初期費用、月額費用ともに低価格で始められる
- 申込翌日にアカウント発行、導入コンサルや研修も不要
- 「マニュアルは作らない」という方針の基、「マニュアルを読まずに操作できる使いやすさ」を目指し、画面上で表示される操作ガイドとナビゲーション充実している
顧客の特徴
※サイト掲載情報より
- ECサイト運営経験が少なく不安
- 日本語では対応しきれない部分がある
- PDCAサイクルを回したい
以上のような悩み・課題がある。
利用料金
※サイト掲載情報より
- 開店代行:30万円〜
- 独自デザイン制作:100万円~
- オープンから運用までフル代行
成果報酬型:売上の10~30%(広告費込み)
- 初期:100万円
- 月額::1,000円/月〜
※企画構成からショップ開店、その後の運用、宣伝まで一式代行
5.ディレクターバンク株式会社
ディレクターバンク株式会社は、デジタルマーケティングを「WEB担当者視点」で最適化する、企画・運用代行会社。
EC構築・運用実績が豊富な専任のディレクターをアサインし、EC構築、商品戦略・コンセプト設計や販売促進といったフロントエンド業務から、受注管理・発送、カスタマーサポートといったバックエンド業務まで、EC運用業務全般をサポートしている。
サービスの特長
- EC構築・初期設計から、商品企画・販売促進支援、バックエンド業務支援・代行など、EC運用担当者の視点で各種業務の運用代行を実施。
- スモールスタートでのサイト構築、運用を通じての改善提案を実施
- 顧客対応等のカスタマーサポートに関する運用支援も実施
顧客の特徴
- すでに実店舗はお持ちで販路をひろげたい方などを対象に、スモールスタートでのECサイト構築と、PDCA(Plan/計画・Do/実行・Check/評価・Action/改善)サイクルを回す提案を展開している。
利用料金
- 月額運用代行費:20万円〜
→ 詳しくはこちら
編集部のまとめ
今回の調査概要
- 調査母数(問い合わせした企業数):6社
- 有効回答数(調査にご協力いただいた企業数):4社
- Shopifyカスタマイズ構築の中心的価格帯は次の通りとなりました。
50万円~200万円
Shopifyのカスタマイズ構築に関しては、Shopifyでできることの範囲が非常に広いため、カスタマイズの程度によっては、数百万円、一千万円規模の構築になることもあります。一方で、必要な機能のみに絞れば、数十万円から構築ができるのもShopifyの特徴です。
カスタマイズ企業を請け負う企業では、ただ制作するだけでなく、どんな機能が必要なのか、また、リリース後の運用に関してもサポートしてくれる場合がほとんどです。
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調査実施概要
- 期間:2018年7月30日〜2018年8月8日
- 調査方法:インターネット調査及び電話取材にて実施
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