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EFOツールの最新相場調査:2019年12月版

2019年12月12日

(2018年11月版のレポートに追加調査を行い、更新したものです)

Webマーケティングでは、集客も重要ですが、売上を伸ばすには、集客したユーザーがサイト離脱せずにCV(コンバージョン)につながるかということも重要です。資料請求や会員登録、問い合わせなどのフォーム入力・送信完了をCVとするWebサイトや、ECサイトでは、EFOツールの導入をおすすめします。

EFOツールは、フォーム入力を最適化できるツールです。比較的リーズナブルな料金で利用でき、離脱につながるフォームの問題点を分析、改善できる機能があります。本記事では、主要なEFOツールについて、その特徴と相場感を調査しました。

EFOツールとは?

EFOとは「Entry Form Optimization」の略。EFOツールとは、フォームを最適化するためのツールです。

EFOツールの導入は、会員登録や資料請求、問い合わせなど、ユーザーがなんらかの入力を行うフォームについて、その入力を効率化します。これにより、サイト離脱防止やCV率の向上が見込めます。なお、ECサイトのカートまわり改善もEFOに含まれます。

EFOツールを導入していない一般的なフォームの平均的な離脱率は60~70%ともいわれます。EFOが行われていないフォームには、次のような問題点があります。

  • 入力が面倒
  • 入力項目が多い
  • 別ページに移動すると一から入力し直さないといけない
  • エラー表示が出るがどこを直せば良いか分からない

これらの問題点により、ユーザーはフォーム入力をストレスに感じ、離脱しやすくなります。

EFOツールでできること

EFOツールの中心的な機能は、入力支援機能に集約されます。入力支援機能とは、ユーザーのフォーム入力を支援し、手間を減らす機能です。

たとえば、入力不備を赤字などでユーザーに知らせたり、半角入力項目に全角で入力したときに自動で半角に修正したり、郵便番号から住所を自動で入力したりするなどの機能があります。EFOツールによりさまざまな機能があります。

また、フォームにおけるページ遷移を減らしたり、フォームがサイトの世界観合うようにデザインできたりする、フォーム改善の機能をもつEFOツールもあります。

そして、EFOツールによるフォーム改善の前後では、CV率や離脱率、離脱ポイントなどを分析する必要があります。これもEFOツールで可能です。ただし、ツールによって分析できる範囲や精度が異なります。

EFOツールの最新相場調査

1.EFO CUBE(株式会社GeeeN)

EFO CUBEは、(株)GeeeNが提供するEFOツール。同社は2013年設立の会社で、東京本社に拠点を置くほか、関西支社がある。EFO CUBEのほかに、チャット接客型EFOツール「chroko(クロコ)」や、ABテストツール「Butterfly」を開発・販売するなど、デジタルマーケティングを支援するサービスを展開している。

ツールの特長

  • 豊富な「入力補助機能」と「データ解析機能」:基本的な機能に加え、独自機能多数。得にデータ解析機能では、「項目別のエラー詳細分析」や「ID連携分析」など詳細なデータ計測が可能。
  • 安心のサポート体制:常時2名の担当が付き、導入までサポート。導入後も、設定変更やデータ解析などをサポート。継続率は8割を超える。
  • 安価な料金体系と導入実績:業界トップの機能数と、サポート体制。初期費用無料、PV制限なしの料金設定は同社特有。導入フォーム数3,300以上で業界第2位の実績。

「項目が多くて入力が面倒くさい、エラーの内容がわかりづらいなど、フォームでの課題に対して、タグを設置するだけで弊社のEFO機能(入力補助機能、データ解析機能)がご利用いただけるようになります」。(株式会社GeeeN 担当者)

利用者の特徴、導入事例

  • アパレル・美健EC系が多い
  • フォームでの離脱が多くCVRを改善したい
  • CVR改善のために施策がしたいが、何をしたらいいかわからない

※業界・業種の縛りがないが、上記のような傾向・課題が多い。

  • 導入前後で3~7%の離脱率改善見込み

「入力フォームがあれば、基本的にご利用いただけます。問い合わせや、購入フォーム、資料請求フォームなど用途は様々です。3年ほどご利用いただいているECのクライアント様では、EFOCUBEの入力補助機能の一つである「ID連携機能(Yahoo!)」によってSPサイトでのCVRが約20%改善しました」。(株式会社GeeeN 担当者)

料金、導入の流れ

月額5万円の利用が多い

  • 1ドメイン5フォームまで上記料金で利用可能
  • PV数の制限などはなし

「EFOを試してみたい、広告の費用対効果を改善したい、他社のEFOツールからリプレイスを考えている、など課題をお持ちの場合には、是非一度お声かけいただけますと幸いです」。(株式会社GeeeN 担当者)

→ 詳しくはこちら(EFO CUBEのサイトへ)

2.GORILA EFO(ブルースクレイ・ジャパン株式会社)

GORILA EFO

GORILA EFOは、ブルースクレイ・ジャパン(株)が提供するEFOツール。同社はアメリカを本拠地とするBruce Clay, Inc.の日本オフィスで、東京を拠点に2008年に設立された。Webマーケティングを多面的に支援するサービスを展開しており、EFOだけでなく、SEOや広告運用、LPO、分析なども手掛けている。

ツールの特長

  • 圧倒的低価格(月額9,800円~)
  • 入力支援機能数20種類(他社平均13種類)
  • スマホ対応

利用者の特徴、導入効果

  • EC・人材・教育・不動産業界が多い傾向
  • 中小企業の割合は多い
  • CVR平均19%改善

「フォーム離脱率が改善されますのでCVR向上、それに伴い、売上アップやコンバージョンアップの効果が実現できます。また、広告費用を抑える目的で導入される企業様もいらっしゃいます。活用方法としては、①入力支援機能によるフォーム離脱率改善②レポート機能を活用したフォーム改善になります」。(ブルースクレイ・ジャパン株式会社 担当者)

価格、導入イメージ

月額9,800円の利用が多い

→ 詳しくはこちら(GORILA EFOのサイトへ)

3.formy(フォーミー/株式会社リーピー)

3.formy

formy(フォーミー)は、(株)リーピーが提供するEFOツール。同社は、2013年設立、岐阜に本社を置く会社。岐阜県内最大手のWeb制作・Webマーケティングの会社でもある。名古屋支社と、東京・福岡にサテライトオフィスも置いている。Webを中心とした地方創生支援を掲げ、formyのほかにもさまざまなWebサービス・ツールを展開している。

ツールの特長

  • 項目を自由に変更ができる
  • フォームの分析ができる
  • 必要な機能を低コストで提供できる

利用者の特徴、導入効果

  • 入力を簡素化して問い合わせを増やしたい
  • 問い合わせ状況を分析したい

※業種・業態・規模はさまざまだが、上記のような課題が多い。

「項目を自由に変更でき、分析機能がありますので、フォームの分析をして、最適な項目を探り、問い合わせの最大化を図ることができます」。(株式会社リーピー 担当者)

価格、導入イメージ

月額6,000円(税抜)

  • 設定項目内容の異なる複数フォームを利用する場合、月額6,000円(税抜)/フォーム
  • フォームをカスタマイズしたい場合は別途見積り

→ 詳しくはこちら(formyのサイトへ)

4.f-tra EFO(株式会社エフ・コード)

4.f-tra EFO

f-tra EFOは、(株)エコ・フードが提供するEFOツール。同社は2006年設立の会社で、東京に拠点を置くほか、タイ・インドネシアにグループ会社がある。SaaS事業およびWebコンサルティング事業を展開し、f-tra EFOの他、Web接客ツール「CODE Marketing Cloud」を提供している。

ツールの特長

  • 入力支援機能
  • レポート機能保持

利用者の特徴、導入効果

  • 入力項目が多くなる、EC・不動産・人材・金融業界が多い

「成果に最も近いエントリーフォームで、無駄なく効率的にCVを増やすことができます」。(株式会社エフ・コード 担当者)

料金体系

月額3~9万円

→ 詳しくはこちら(f-tra EFOのサイトへ)

5. Gyro-n EFO(ジャイロンEFO/株式会社ユニヴァ・ペイキャスト)

Gyron-EFO

Gyro-n EFOは、(株)ユニヴァ・ぺキャストが提供するEFOツール。同社2001年設立の会社で、東京と大阪にオフィスがある。オンライン・オフラインの決済代行サービスと、Webサイト改善・運営サポートツールの「Gyro-n」シリーズを展開している。EFO以外にもさまざまなWebマーケティングのためのツールがある。

ツールの特長

  • EFOツールの基本機能を網羅
  • サイト離脱前の確認、残り項目の案内、入力不備の項目を知らせるなど、離脱防止・ユーザービリティ向上に役立つ機能が特徴的
  • 自社開発製品であり、エンジニアが社内に常駐、迅速にサポートが可能

利用者の特徴、導入効果

  • 半分以上がECサイトでの活用
  • 不動産・人材サービスなどフォームの入力項目が多い企業で導入多数
  • MAツールのフォームへの利用相談が増えている
  • 導入によりCVR 1.2倍程度を見込める。入力項目が多いフォームほど効果的

中心価格帯

月額3万5千円

  • 月額3~5万円のレンジがおおい
  • 2フォームまで初期設定費用無料
  • 月間UUに応じた従量課金制で1万5千円~利用可能
  • 1カ月間の無料トライアルあり

→ 詳しくはこちら(Gyro-n EFOのサイトへ)

6.EFO cats(株式会社エフカフェ)

EFO cats

EFO catsは、(株)エフカフェが提供するEFOツール。同社は2003年よりECサイト構築、運営支援を行っており、2010年からは中国向けの越境EC支援も行う。ツールとしてはEFO catsのほかにフォーム作成ツール「formcats」を提供している。

ツールの特長

  • ワンタグを入力するだけで1画面1項目のフォームデザインに変わる
  • ECサイトではCVR 120%アップの効果あり
  • スマホ向けに開発されており、ECサイトのスマホ版で改善率が高い

利用者の特徴、導入効果

  • フォームでの獲得が高単価の受注になるサイトの利用が多い
    ※ECサイトだけでなく、不動産/転職/リフォーム/塾といった事例も

「特にECサイトの利用が多くなっています。ECサイトはカゴ落ち率が高く、それを改善することは売上に直結します」。(株式会社エフカフェ 担当者)

中心価格帯

初期費用:30万円
月額費用:3万円
※一律料金

→ 詳しくはこちら(EFO catsのサイトへ)

編集部のまとめ

今回の調査概要

  1. 調査母数(問い合わせした企業数):10社
  2. 有効回答数(調査にご協力いただいた企業数):6社
  3. EFOツールの中心的価格帯は次の通りとなりました。
    月額費用: 1~ 3万円前後

EFOツールについて、今回の調査結果を大きくまとめると、月額1万円以内で利用できるツールと、月額3万円以上になるツールとに分かれました。

月額3万円以上のEFOツールは、基本の機能に加えて、さらに細かな入力支援・フォーム改善ができる機能があったり、分析の精度が高かったりします。フォーム数によって料金が変動することもあります。

Webマーケティングでは、集客が重視されがちですが、CV直前のフォームでのサイト離脱も見過ごせない点です。一度、自社のサイトの離脱率がどの程度あるのか調べてみると良いでしょう。

離脱率が平均の6~7割以上ある場合は、EFOツールによりフォームまわりを改善することで、CV率が上がることが期待できます。

調査実施概要

  • 期間(初回):2018年10月30日〜2018年11月10日
  • 期間(更新):2019年11月28日〜2019年12月10日
  • 調査方法:インターネット調査及び電話・メール取材にて実施

 

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