Web担当者のためのマーケティング・ノウハウガイド

ストリートビュー(インドアビュー)撮影費用の最新相場調査:2019年8月版

2019年8月8日

実店舗運営のWebマーケティング施策として重要なのが、地図検索で検索順位を上げるための対策、MEOです。MEOにはGoogleの無料ツールGoogleマイビジネスの活用が必須なのですが、その機能のひとつに、店舗や施設の内観写真をGoogleストリートビューで公開できるというものがあります。しかし集客強化につなげるためには、ただ写真を撮影すれば良いわけではなく、店舗を魅力的に見せる写真が必要です。そこで、ストリートビューの撮影を請け負っている会社に依頼することをおすすめします。本記事では、ストリートビューの主要な撮影会社と、依頼した場合の相場感を調査しました。

ストリートビュー/インドアビューの違い

Googleが提供するサービスのひとつ、Googleマップ上の景色が360度のパノラマ写真で表示されるGoogleストリートビュー。

Googleストリートビューでは、屋外だけでなく、屋内の画像が表示されている施設や店舗があります。この屋内のストリートビューは、以前はインドアビュー(おみせフォト)と呼ばれていましたが、2015年にストリートビューという名称に統合されました。

Googleストリートビューで表示される屋外画像はGoogleが撮影したものが基本です。また、Googleストリートビューは、一般ユーザーが画像を投稿することもできます。

そして、屋内画像については、施設や店舗の運営者が、新規投稿や更新をすることが可能です。そのために、Googleが提供する無料ツール「Googleマイビジネス」において、ビジネスの登録およびオーナー確認を行う必要があります。

Googleマイビジネスは、GoogleマップやGoogle検索などにおいて、登録した施設や店舗の情報を表示できるサービスです。

MEO対策会社に運営を依頼する場合の最新相場調査:2019年7月版

Googleストリートビューで公開する画像の撮影は、360度カメラとGoogleストリートビューアプリを使って自身で撮影する方法もありますが、Googleが定めた基準を満たす認定フォトグラファーに依頼する方法もあります。

基本的に後者の方法のほうが魅力的な写真を撮影することができ、基準を満たした写真となるので公開までの手間がかからずおすすめです。通常、ストリートビュー撮影を請け負っている会社は、この認定を受けています。

Googleストリートビュー撮影のメリット

施設や店舗の内観を撮影し、その画像をGoogleストリートビューに表示することで、集客を強化できます。お店や施設を探す際、Google検索やGoogleマップでの検索を行う人は多いでしょう。そのとき、写真がある店のほうが関心を持たれやすく、写真が魅力的あることで、来店に繋がりやすくなると言われています。

実際、Googleの調査によると、店舗や企業などのビジネス情報を検索する際、以下のような結果が出ています。

  • 44% で地図サービスが使用されている
  • 写真およびバーチャルツアーがあると、ユーザーの興味を引く可能性が2倍になる
  • 場所に関する検索のち平均41%が店舗等の訪問につながっている

ストリートビュー(インドアビュー)撮影費用の最新相場調査

1.株式会社おもてなしドットコム

おもてなしドットコムは、ホテル・温泉旅館の情報・予約サイトを運営している会社。宿泊施の集客施策としても効果的な、Googleマイビジネスの各種運用サポートを行っている。ストリートビュー撮影の他、マイビジネス登録代行やMEOサービスにも対応。

サービスの特長

  • 撮影だけでなく、Googleマイビジネスに特化したネット集客方法を提案できる
  • Googleマイビジネスに関する情報をいち早く収集、利用者へ還元

「一般的なMEO対策には、マイビジネス名にさまざまなキーワードを詰め込み直接検索で検索対象とさせるというGoogleが明確にポリシー違反であるとしている施策を行う企業も多く、Googleからのペナルティとしてマイビジネスが削除されてしまったという事例が数多く発生しております。しかも、お客様はそのようなリスクを知らされずに契約をされていることがほとんどです。弊社ではそのような現状を踏まえ、ポリシー違反を行わず正当な施策をMEOのみならずSEOの分野でも提案可能です」。(おもてなしドットコム 担当者)

利用者の特徴

  • 業界業種:Googleマイビジネスが作成できるカテゴリ全般(宿泊施設/飲食店/医院/士業/美容関係/アミューズメントパーク/企業のオフィス/介護施設/貸会議室など)
  • 規模:1店舗の飲食店・サロンから全国展開しているグループ企業まで幅広く対応
  • 以下のような課題・要望が多い
    ―施設内のイメージを明確に伝えたい
    ―(貸会議室等)広さだけなくコンセントの位置等細かい部分を伝えたい(顧客に電話等だと説明しづらいため、実際に見せたほうが早いなど)
    ―(求人サイト)実際に働く職場のイメージとして使用したい
    ―MEO対策としてマイビジネスの評価を上げたい

「ストリートビューは、特にスマートフォンで閲覧する場合、指で操作を行うことで記憶に残りやすくなります。また、その施設内に実際に行ったように感じることができるため、初めて行くお店に対する心理的な障壁を軽減する効果があります。たとえば、外から中の見えないお店に初めて入るときは少し緊張するかと思いますが、その緊張を和らげる効果があります。ストリートビュー写真は普通の写真よりも長く閲覧され、質の良い写真としてマイビジネスの評価を上げる傾向があります」。(おもてなしドットコム 担当者)

料金体系

  • 撮影先の広さ(撮影が必要なポイント)に応じて以下のように変動
    1~3ポイント:スモールプラン定価30,000円
    (カウンターがメインの小規模なお店/動線が一本/広さの目安は10坪以下)
    4~7ポイント:ミディアムプラン定価40,000円
    (角形の室内/シンプルな動線/広さの目安は25坪以下)
    8~11ポイント:弊社ラージプラン定価50,000円
    (個室がある施設/複数の動線/広さの目安は100坪以下)
    12ポイント以上 1ポイントにつき定価3,000円
  • 上記費用にて撮影、編集、公開まで対応(別途交通費)

「手書きのものでも構いませんので、図面を頂けましたら、ご予算や撮影場所の要望に合わせてポイントをご提案させていただきます」。(おもてなしドットコム 担当者)

→ 詳しくはこちら(株式会社おもてなしドットコムのサイトへ)

2.360株式会社

360度VR動画の制作やドローン撮影など、今話題の撮影手法に対応している会社。ストリートビューに関しては、撮影だけでなくMEO対策も手掛ける。また、Webサイト制作やPPC広告運用、SNS構築運用などにも対応、Webマーケティング支援を行っている。

サービスの特長

  • VR専用カメラ使用で、最大12Kの高品質:一般的な一眼レフカメラでは1カ所6~8枚の撮影が必要で時間がかかるが、VRカメラはカメラを6つ内蔵し、短時間で撮影可能
  • 撮影データを全納品: Googleストリートビュー以外に、Facebook・YouTube・ホームページなどにも利用可能
  • Google認定フォトグラファーが撮影
  • VR動画も撮影可能:要望に応じて対応可能。YouTube/Facebook/Googleマップ/ホームページなどに掲載できる

「Google公式サイトにも書かれていますが、ストリートビューを公開することで、ユーザーの興味を引く可能性が 2 倍になるというデータがあります。はじめてその地を訪れるユーザーに、内装や景観を伝えることができるので、来店の心理的ハードルを下げることができると思われます。また、ホームページやFacebookでも公開することで、多くの人に臨場感を訴求することができます」。(360 代表取締役 伊藤氏)

利用者の特徴

  • 飲食店/レジャー施設/宿泊施設/観光地が多い

「ストリートビューは従来の平面写真と違って、360度見回せるのがポイントです。そのため、場所の『雰囲気』や『臨場感』をアピールしたいとお考えのお店や施設に、お応えできるのではないかと思います」。(360 代表取締役 伊藤氏)

料金体系

1店舗7万円~

  • 撮影枚数や画像加工内容によって変動
  • 1枚10,000円(税別)、申請・登録40,000円(税別)※宿泊費・交通費別途
  • 撮影日~公開まで最大1週

→ 詳しくはこちら(360株式会社のサイトへ)

3.株式会社ブリッヂ

日本国内初のGoogleマップインドアビュー認定フォトグラファーである加藤健輔氏が立ち上げた会社。加藤氏は、インドアビュー創成期からカメラマンとしてGoogleのプロジェクトに参加しており、撮影の経験も豊富。現在はストリートビュー撮影、オーダーメイドVRの二本柱で事業を展開している。

サービスの特長

「10,000件以上の撮影経験を元に、クライアントとそのユーザーにとって必要となる情報をどのように撮影すべきかを明確にご提案します。また、末長くお使いいただけるよう、全方位の適正露出に気を配ったクオリティの高い写真撮影を心掛けています」。(株式会社ブリッヂ 担当者)

利用者の特徴

  • レンタルスペース、貸し会議室、ホテルなど、スペースそのものが商品となっている業態の利用が多い

「ストリートビューは、新規の顧客に対し、通常の写真や動画では表現できない規模感やイメージを解りやすく伝えることができます。また、Googleマイビジネスに掲載されるため、Googleマップからの閲覧が期待できることに加え、自社HPにも埋め込むことができ、HPを閲覧するユーザーにも効果が期待できます」。(株式会社ブリッヂ 担当者)

中心価格帯

5万円

→ 詳しくはこちら(株式会社ブリッヂのサイトへ)

4.株式会社アリスキャリアサービス

大手写真館チェーンを展開するスタジオアリスグループの会社。人材派遣・人材紹介事業を中心として、メンテナンス事業、業務受託事業も行っている。また、店舗支援のサービスとして、Googleストリートビュー撮影にも対応。

※公式サイト掲載情報より

サービスの特長

  • 他のサービスに比べて価格が安い
  • 撮影経験の豊富なカメラマンが在籍
  • 大阪・東京に事務所あり、日本全国どこでも対応

利用者の特徴

<撮影実績の一例>

  • クリニック:天五診療所(大阪)
  • 美容室:ATEM(東京)
  • 飲食店:CHUM APARTMENT(東京)
  • ホテル:想古亭 げんない(滋賀)
  • 公共施設:港区立エコプラザ(東京)
  • スポーツ施設:STUDIO S&F(兵庫)
  • スタジオ:南麻布セントレホール(東京)
  • エステ:江の島アイランドスパ(神奈川)
  • ショール―ム:株式会社吉武工務店(大阪)

料金体系帯

・都度見積もりだが、目安として撮影㎡により下記のように料金が変動する
1m²~50m²まで:19,980円(税込)
51m²~150m²まで:30,240円(税込)
151m²~300m²まで:41,040円(税込)
※301m²以上は見取り図を確認し別途相談要
※見積もり依頼時は㎡を伝えると見積もりが早く出る

→ 詳しくはこちら(株式会社アリスキャリアサービスのサイトへ)

編集部のまとめ

今回の調査概要

  1. 調査母数(問い合わせした企業数):10社
  2. 有効回答数(調査にご協力いただいた企業数):3社
  3. MEO対策会社に運営を依頼する場合の中心的価格帯は次の通りとなりました。
  • 3万円~10万円

ストリートビュー(インドアビュー)撮影は、撮影する施設・店舗の広さによって料金が変動します。Googleストリートビューは、360°のパノラマ写真を撮影する必要があるため、複数のポイントでの撮影が必要になります。このポイントの数に応じて料金が変動するサービスが多いようです。

たとえば、カウンターのみといった規模の店であれば、3万円程度で撮影できるサービスがあります。個室や仕切りなどがあり、撮影ポイントが多くなる施設や店舗では、10万円程度の料金になります。見積もりを依頼する場合は、その施設や店舗の㎡と見取り図があるとよいでしょう。

ストリートビュー(インドアビュー)撮影サービスの多くは、ただ撮影するだけでなく、公開まで対応してくれるサービスがほとんどです。また、会社サイトやサービスサイトに撮影実績を掲載しているサービスが多いので、一度確認してみることをおすすめします。

調査実施概要

  • 期間:2019年7月18日〜2019年8月1日
  • 調査方法:インターネット調査及び電話・メール取材にて実施

編集部では、調査にご協力いただける企業を随時募集しています。
調査協力に関する問い合わせは以下のフォームよりご連絡ください。
https://www.webtanguide.jp/contact

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