Web担当者のためのマーケティング・ノウハウガイド

テレアポ代行サービスの最新相場調査:2023年2月版

2023年2月23日

企業のWebサイトにおけるランディングページやホワイトペーパーだけでなく展示会やセミナーなどのマーケティング活動で獲得した見込み顧客の情報を基に新規商談に繋げる際に発生しやすい悩みとしては以下のようなものがあります。

  • 営業リソースが不足し、新規獲得のためのテレアポができない
  • 営業担当から電話をかけてもアポイント獲得や売上につながらない

このような課題への解決策として、電話によるアポイント獲得を代行する「テレアポ代行サービス」があります。
テレアポ代行サービスでは、発注側の企業が持つリストや商品・サービスに関する情報を基に、最適なトークスクリプトを作成し、アポイント獲得を代行します。
この記事では主要なテレアポ代行サービスについて、各社の特徴や料金体系(コール課金型や一部成果報酬型、完全成果報酬型)を比較するとともに、平均的な相場感を調査しました。

テレアポ代行サービスの進め方

テレマーケティング、インサイドセールスとの違い

今回の記事は獲得したリードを元に電話によるアポイント予約(テレアポ)を取ることを前提としています。
公開されている企業情報などを元にリストを作成して営業電話をかける「テレマーケティング」とは異なり、既に担当者情報を取得しており、商談を始めるための訪問のためのアポイント予約を代行するサービスを紹介します。

また、近年は企業への電話を通じて見込み顧客の育成(リードナーチャリング)を行なう「インサイドセールス」という手法もあります。
インサイドセールスではアポイント獲得のためだけに電話をかけず、電話をかけた企業の課題を聞いた上で自社の商品・サービスを提案していくため、電話でのやり取りだけで契約を成立まで到達させることも可能ですが、テレアポ代行と比較すると工数がかかるため、委託費用が高くなります。
テレアポ代行サービスを提供している企業の多くは、テレマーケティングやインサイドセールスのサービスも提供しています。

テレアポ代行サービスの流れ

企業がテレアポ代行サービスを提供する企業に依頼する場合、原則以下のような流れで準備を行ないます。
準備期間はトークスクリプト作成期間を含めると、架電作業を始めるまでに3週間から4週間かかることもあります。

  1. 原則発注企業側が電話をかける対象者のリストを提供します。テレアポ代行業者によってはリスト最適化を行なうことがあります。
  2. 発注企業や商品・サービスについてテレアポ代行業者がヒアリングを行なった上で、トークスクリプトを作成します。
  3. 上記1.および2.に基づき、テレアポ代行業者側でアポイント獲得のための営業電話をかけます。
  4. テレアポ代行業者から発注企業へ獲得できたアポイントやコール進捗について報告があります。
  5. テレアポ代行業者によっては、訪問営業までを代行してくれることがあります。

テレアポ代行サービスを比較するときのポイント

テレアポは誰が担当するか

実績豊富なスタッフが担当する場合や、コールセンターを運営しているような業者の場合、電話品質の高さが期待できます。
発注前にどのようなコールセンターの体制かを確認することが重要です。

トークスクリプトはどのように作成されるか

商品・サービスに関する丁寧なヒアリングや、セールスライティングに詳しい専門のトークスクリプト作成者がいる場合、効果的なトークスクリプトが期待できます
架電開始後はアポイント獲得に繋がったケースを元に定期的にトークスクリプトを見直していきます。

コール進捗、アポイント獲得についてのレポート

コール進捗については毎月報告がありますが、レポート作成に関しては無料で作成する企業と有料となる企業があります
テレアポ代行企業からの報告には架電件数やアポイント獲得数だけでなく、電話を受けた企業の反応や音声データが含まれることもあります。

料金体系

コール課金型、一部成果報酬型、完全成果報酬型などがあり、目標とするアポイント獲得や、成約一件ごとに見込まれる売上などに応じて、適切なコストとなるサービスを選ぶことが重要です。
コールセンターの運営状況によっては、時間帯や曜日を細かく指定して架電を依頼する場合に追加費用が発生することもあります。

アポイント獲得後のフォロー

自社で営業人員が不足している場合、代行企業によってはアポイント獲得後の訪問営業までを代行してくれるサービスがあるため、テレアポ代行サービスと併せて利用することを検討すると良いでしょう。

テレアポ代行サービスの最新相場調査

コーキ株式会社(テレアポJAPAN)

コーキ株式会社の提供するテレアポ代行サービス「テレアポJAPAN」は、1コールあたり110円(税込)からテレアポ代行を受託しています。
オペレーターの平均勤続年数が3年以上と同業他社の平均と比較して長く在籍するスタッフが多く、トークスクリプト作成スキルにも自信があります。

サービスの特長

  • 長年のコールセンター運営に基づくオリジナルトークスクリプト
  • 音声データを提供可能
  • デイリーレポートにも対応
  • 架電するスタッフの男女指定、市外局番のリクエストにも対応

お客様事例

  • フリーペーパー(タウン情報誌)発行会社:営業部員が行っていたテレアポを外注。毎月6,000件のテレアポ代行で200件前後のアポイント獲得。営業の稼働効率が向上し、月次売上が300万円以上増加。
  • オフィス用品販売会社:新規リストを中心に毎月5,000件以上のテレアポ代行。営業担当が1人で売上がほぼなかったところから、開始3ヶ月目で毎月約200万円の新規売上、約20社の新規取引開始を達成。

料金、中心価格帯(価格は税込)

初期費用:55,000円
架電費用(業務委託型)

  • 1コールのみの場合(1コール目に不在でも再度架電しない):110円/件
  • 1コール目に不在のとき、2回目の架電をおこなう場合は165円/件、3回目まで架電をおこなう場合は220円/件となる

詳しくはこちら

株式会社イクイップ(ビズコール)

株式会社イクイップが提供するテレアポ代行サービス「ビズコール」は会社設立後12年、300社以上の実績があるテレアポ代行サービスを提供しています。
1コールあたりの最安値は業界最安値となる全国一律99円からとなっており、成果報酬費用や月額固定費用は発生しません。
また、初回限定で500コール50,000円、1000コール89,000円などのお得なプランも用意されています。

サービスの特長

  • テレアポ経験2年以上の経験豊富なスタッフ
  • トークリストの適宜見直し
  • アポイント獲得率2~5%を目標にテレアポ実施
  • 業界最安水準の架電費用

利用者の特徴

  • 他社サービスからの乗り換えが多い
  • 他社サービスで成果が出なかった、コストを抑えたいという依頼が多い

料金、中心価格帯(価格は税抜)

初期費用:39,800円、翌月以降は架電費用の10%
架電費用:99円/件

  • 1コール目に不在の場合、2回目以降の架電をおこなう場合は別途費用

詳しくはこちら

コミットメント株式会社(コミットメントα)

コミットメント株式会社はテレアポ代行サービス「コミットメントα」と営業代行サービス「コミットメントΣ」を事業展開している企業です。
いずれも完全成果報酬型で、確実に成果を出すために月の受注数を「毎月5社まで」に制限しています。
300種類以上のトークスプリストを作成した経験のある担当者が全てのトークスプリストを作成することで、アポイント獲得率3%以上を維持ことも可能です。
また、アポイントが取れたコールの録音データをクライアント企業に開示しており、「ご挨拶だけでも」など取り決めに従っていないアポイントになっている場合は報酬が発生しないようにすることができます。

サービスの特長

  • 月5社限定の受注でサービス品質を保つ
  • アポイント獲得の録音データをすべて開示
  • 完全成果報酬型
  • 実績豊富なコールセンターと最適化したトークスクリプトでアポ率3%以上

利用者の特徴

  • BtoBの商品・サービスのみ

料金、中心価格帯

 成果報酬:アポイント1件5,000円から

詳しくはこちら

JETSON

JETSONは営業力強化のためのサービスを提供するセールスオフィスと、ブランディングやコンテンツ制作などのサービスを提供するデザインオフィスの2つのオフィスで構成されています。

テレアポ代行サービスはセールスオフィスにて提供しており、スタートアップに対する営業サポートや展示会などのイベントサポートを行なっています。

サービスの特長

  • ベンチャー企業、新規立ち上げ支援に特化
  • Web・IT関連のスタートアップ支援、新規取引先開拓が得意
  • テレアポ代行に加え、営業資料作成、戦略立案、訪問など営業活動全般の代行が可能
  • デザイン面でのサポートもできる

利用者の特徴

  • ベンチャー企業からの営業支援依頼が多い
  • インサイドセールス、Web集客支援などのインバウンド強化の依頼もある

料金体系、中心価格帯

初期費用:1.5万円~
新規営業コール:400円~/コール1件
アポイント取得(インセンティブ):4,000円~

  • テレアポ代行のみ依頼の場合
  • トークスクリプト作成などテレアポに必要な資料一式の作成を含む
  • 活動量や期間によっては固定報酬での契約も可能

詳しくはこちら

株式会社ディグロス(DGLOSS)

株式会社ディグロスは2010年にテレアポ代行事業に特化したため10年以上の実績があり、100名以上のコールスタッフが在籍しています。
これまでスタートアップから有名上場企業まで1,000社以上の支援実績があり、成果報酬型なので初期費用や月額利用料などの固定費はかかりません。

サービスの特長

  • アポイントからの成約率が平均で30%を超える高品質なアポイント
  • 上限が設定されているアポイント数への達成率は94.9%
  • 採用率5.8%の高い基準で採用された自社雇用スタッフ100%

お客様事例

  • WEBシステム導入の新規開拓営業アポイントメント業務において、4ヵ月で19件のアポイント獲得、計6社から240万円の受注
  • エステ(個店)をターゲットにした美容商材提案の営業アポイントメント業務において、6ヶ月で80件のアポイント獲得、計48社から480万円の受注

料金体系、中心価格帯

成果報酬型となっており、「アポイント単価xアポイント件数+レポート費用」で算出

  • アポイント単価は10,000円から80,000円の範囲で設定
  • レポート費用は30,000円または60,000円の選択制

詳しくはこちら

まとめ

今回の調査ではテレアポ代行サービスの費用相場として、コール課金型の初期費用は2万円~5万円程度、架電にかかる費用は100円~400円/件という結果が出ました。
また、成功報酬型の場合のアポイント獲得単価は難易度により大きく異なり、5,000円~80,000円と料金の幅が広い結果となりました。

コール課金型に関しては、平日日中に1コールかけるという形で依頼すればコストを抑えることができますが、不在の場合に2コール目以降をかける場合は追加費用が発生することに注意する必要があります。
コール費用が数万円かかっても1件もアポイントを取れない場合はトークスクリプトの見直しや電話をかけるリストの情報が古いものを洗い替えする必要があります。

成果報酬を導入する場合は、アポイント獲得後の商談がスムーズに進む「高品質な」アポイントを獲得できているかを精査することが重要です。
アポイント後の商談が滞る場合はアポイントの取り方に問題がないかを確認しましょう。

訪問営業に対応できる人員がそれなりにいて、営業を効率化したいという場合は、初期費用+架電数に応じた費用という料金体系が向いています。
テレアポ代行サービスを利用する上で最も重要なのは、効果的なトークスクリプトを作成するために自社のサービス・商品を理解することではないでしょうか。

ディレクターバンクでは企業のWebサイト運用やリード獲得後のマーケティング活動など、様々な分野についてお客様からのご相談にお応えしています。
効果的なリード活用方法や商談につながるノウハウについてのお悩みがありましたら、是非一度弊社までお問い合わせください。

調査実施概要

  • 期間(更新):2018年2月、2019年1月、2023年2月
  • 調査方法:インターネット調査及び電話・メール取材にて実施

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